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2005年3月26日土曜日

映画二本立て四十円

 高校時代の交換日記から。

 Sam の観た映画 "Notorious" と "Blossoms in the Dust" の邦題をご存知の方は教えて下さい。(追記:コメント欄で早速教えていただきました。)

(Sam)

1952年4月7日(月)晴

 午後、Funnyと映画鑑賞に行く。二本立て四十円はベラボウに安いとみえて、館内には先日行われた「三つの歌くらべ」以上の入場者がいた。
 最初に観たのは "Notorious"
[1] で、これは初めの二、三分を欠かしてしまった。戦慄と興奮の中にキャストの能力の最大限の発揮が感じ取られ、ぼくの映画鑑賞の間口をさらに一つ広げる働きをする。かつて望んだことのない視野の映画だった。息づまるスリル、激しい情熱、鋭敏な機智と推理力、…(これらは予告編の中から拾いあげたことばではない)。
 ニュースは先週見たのと変わっていなかった。"Blossoms in the Dust"
[2] は、エドナとサムが結婚するあたりまでは喜劇的であったが、サムが倒れ、エドナが女手一つで託児所を博愛的精神で経営するあたりから、ひじょうに感激的で同情を誘うものになっていった。"Notorious" にはない、どこか心にほのぼのと温まるものが通う映画である。内容・梗概について知りたいなら、ぼくがここでまとまりなく書くより、24 [3] を見ていただきたい。
 エドナに先約者との婚約を破棄させ、彼女と結婚したしゃらくなサムは、ぼくと同名なので、とくに気を配って見た。いくつかの共通的な性格を感じ、何かしら暗示を受けるものがあった。(どこかで一度書いたような文句になってしまった。)


 引用時の注

  1. ヒッチコック監督、ケーリー・グラント、イングリッド・バーグマン出演、1946年製作の映画。(後日の追記:邦題『汚名』。)

  2. マービン・ル・ロイ監督、グリア・ガースン主演で、エドガ・グラドニーの実話を描いた1941年製作の映画。(後日の追記:邦題『塵に咲く花』。)

  3. 映画館のパンフレット番号か。わざわざ赤鉛筆で書いてあった。


  [以下、最初の掲載サイトでのコメント欄から転記]

テディ 03/26/2005 12:13 "Notorius" の邦題は『汚名』、"Blossoms in the Dust" は『塵に咲く花』のようです。どちらの作品も私は見たことはありませんが、レビューを読むと見てみたくなりますね。ただ、『汚名』は video なり DVD がありそうですが、『塵に咲く花』はありそうにもないですが。

Ted 03/26/2005 15:48  邦文題名を教えていただき、ありがとうございました。  『汚名』ならば、10年ほど前でしょうか、テレビから録画して、見て消去ずみという記録(年月日の記載はなし)が、私の映画用手帳に載っていました。ヒッチコック監督のものは、かなり見ていますので、"Notorious" といえば、見たような気がしながら、思い出せませんでした。

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