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2005年5月14日土曜日

庭のシャクヤク / 胸がどきどきして


庭のシャクヤク

 わが家の庭にシャクヤクが2輪咲いた。まだ、つぼみがいくつもある。今年、わが家のシャクヤクは、だいぶん楽しめそうだ(写真は2005年5月13日)。

胸がどきどきして

 高校時代の交換日記から
(Sam)

1952年7月28日(月)晴れ

 Ted の書くべき小説
[1] の主人公の性格として、ぼくの意見を書くならば、
 1. Ted と正反対の性格の男生徒を書くこと。
 2. 才能ある女生徒で、ジャーナリストの卵であり、在来の学校新聞を革新する野心もある女主人公を書くこと。
 3. 青年期の苦悩に絶望をいだく主人公を書くこと。
この三つのうちから、どれか最も好ましいと思われるものを選んでは――。とにかく、小説を書くことによって、未知の新しい分野の知識を得られるものであることが望まれる。

1952年7月29日(火)雨

 四時ちかくになると、もういけない。胸がどきどきして、なんだかじっとしていられない。家を飛び出すと、大和へまっすぐに。各階を六、七分くらいずつ費やして、くまなく商品を見て歩いた。五時二十分前に劇場に入り、映画を見て時を待つ。クイズに対する説明は「ホロ酔いクイズ」のより、よほど簡単である。一度拍手の練習をしてから、公開録音に入る。解答者はみんな二十歳くらいの人ばかり。学生はぼく一人。問題は難しいのばかりだ、と思ったりなどしているうち、ぼくの番! 何かすばらしい賞品がほしいと思ったが、それより「人びとを笑わせてクイズを面白く」してやろうと思ったから、何でもベラベラしゃべってみた。が、たいへんな不調で、ガッカリ――。
[2]

 引用時の注

  1. 私が国語の夏休みの宿題として何らかの作品を書かなければならなかったので、小説を書くことにして、どういう主人公がよいだろうかをSamに相談したのである。

  2. Sam は、この日、北陸文化放送のクイズ番組に出場したのだ。

 
[以下、最初の掲載サイトでのコメント欄から転記]


Y 05/14/2005 20:12
 Ted さんの書くべき小説として、この1、2、3を提示されるとは、そして北陸文化放送のクイズ番組に出演されるとは、Sam さんは理知的でありながら大物ですね。将来、お仕事もばりばりお出来になった方ではないかなぁと思うのですが、そんな Sam さんがTed さんの本当に良いところ(魅力)をよく見抜いて、交換日記を続けておられたのでしょうね。

Ted 05/14/2005
 Sam は高卒で JTB に就職し、金沢の支店勤務のあと、かなり若いうちに名古屋にあった同社の審査精算センター所長になり、次いで東京にある JTB が経営する交通関係の専門学校の講師になり、大学の非常勤講師もしていました。たしか、私の職場が大学附属になる前に、彼の方が先に大学で教えるようになったのだったと思います。

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