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2005年6月29日水曜日

靖国についての米国新聞記事 (US Newspaper Articles on Yasukuni)



写真は、近くの笠池公園(堺市)で咲いていたカンナの花。
2005年6月26日写す。

【概要 (Abstract in Japanese)】最近ニューヨーク・タイムズ紙と USA・トゥデイ紙が相次いで、わが国の靖国問題を取り上げた。前者は、アメリカが真珠湾攻撃を日本に強要したとする靖国神社の主張を紹介し、この史観はほとんどのアジア人やアメリカ人には受け入れられないもの、と批判している。さらに、靖国問題に対するアメリカの沈黙を指摘し、その理由は、中国の台頭が、1940年代の共産主義の台頭と同程度にアメリカを警戒させ、日本人が靖国をどう思うかにかかわらず、日本が再軍備した強い国であることを望ませていることにある、と述べている。USA・トゥデイ紙も靖国神社の戦争観と「A級戦犯は殉難者」とする見解を紹介し、合わせて、小泉首相の靖国参拝は、郵政民営化を初めとする彼の政策に右翼政治家の支持を得るため、という評論家の意見を紹介している。私はむしろ、右翼思想は小泉首相や多くの自民党政治家に深く根を下ろしているものだろうと危惧する。日本の国民は、次の国会議員選挙でよい選択をするため、米紙が伝えるこのような事実をよく知っておくべきだろう。(Read the main text in English.)

 [以下、最初の掲載サイトでのコメント欄から転記]

Y 06/29/2005
 一度コメントを消してしまいまして。私は靖国問題が苦手で。というのは政治に疎いうえに、a sham-like tribunal?などの訳のわからない史実や史観が出てくるため、さらには今現在の政治の目論見と密接にかかわってきて、中立的な見方をしたいにも私にはよくわからないためなんですね。
 少し思うのは、郵政民営化など、個別な政策への支持を得るために、靖国参拝という行動を選択すると、ここの重たい歴史に小泉氏自身が今現在関与していることを対外的に知らせることになり、郵政民営化自体について、それこそ中立的に論議されにくくなるだろう、ということでしょうか。また適宜お教えください。

Ted 06/29/2005
 靖国神社のリーフレットには、A級戦犯について、「戦後、日本と戦った連合軍の形ばかりの裁判によって一方的に "戦争犯罪人" という、ぬれぎぬを着せられ、むざんにも生命をたたれた」と書いてあるということで、"sham-like tribunal" は、ここにある「形ばかりの裁判」に該当します。
 USA Today 紙が紹介している小泉首相の靖国参拝と郵政民営化政策の関わりについての Michael Cucek の見解は、私には皮相的と思われます。日本が始めた戦争を侵略戦争と認めないで、逆に美化するという歴史観を持っている靖国神社に首相が参拝するということは、外国から見れば、日本が過去を全く反省していないということになります。このようなことをし続ける小泉首相や、それをいさめるどころか、むしろ肯定している自民党の政治家たちには、まったく国際政治感覚が欠如しているということが、私としては問題だと思います。

Michael Cucek 06/30/2005
Ted -
I would like to think that I understand the Prime Minister's thinking--but he remains a cipher, a black box. He acts not according to a fixed set of rules but more from a loose set of constantly reconfigured concepts. Ask his inner circle what his philosophy of governance is and you hear a range of contradictory opinions reflecting the prejudices of the speakers rather than the core beliefs of the man. When Paul Wiseman asked me what the PM's motives could be for continuing to go to Yasukuni, I gave an answer that ignores the PM's feelings. It was the only intellectually honest route.

Ted 06/30/2005
Hi Michael,
Thanks a lot for your kind comment. Sure, Koizumi-san is a black box. However, I cannot at least judge him to be the man who sincerely repents Japan's aggressive wars in the past.

ODA ウォッチャーズ 07/01/2005
 次のコメント、全く同感です。⇒「外国から見れば、日本が過去を全く反省していないということになります。このようなことをし続ける小泉首相や、それをいさめるどころか、むしろ肯定している自民党の政治家たちには、まったく国際政治感覚が欠如しているということが、私としては問題だと思います。』

Ted 07/01/2005
Hi ODA Watchers,
Thanks for your kind comment.

創氏改名中の名無し 07/02/2005
 USA TODAY 紙の該当記事を読むと「多くの日本人にとって靖国神社はアメリカ人にとってのアーリントン国立墓地と異ならない」とあるのですが…。まあ史観は政治的なものがふくまれるんですけどね。

Ted 07/02/2005
 靖国神社の史観がもっとよく知られ、その意味がもっと理解されるならば、「靖国神社はアメリカ人にとってのアーリントン国立墓地と異ならない」と考える日本人は減るだろうと思います。私は、そうなるべきだと考えます。

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