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2007年10月15日月曜日

あやかり名前

 昨年、「湯川秀樹を研究する市民の会」の I さんが子どもの名前を湯川博士にあやかって「秀樹」とつけた例が博士のノーベル賞受賞後に多かったかどうかを調べていた。しかし、生まれた子どもにつけられた名前の年毎のベストテンでは、よく分からないという結論だった。

 東野圭吾の推理小説には、「物理学者湯川」が活躍するシリーズがある。きょう(2007年10月15日)から毎週月曜日にフジ系で放映されるテレビドラマ「ガリレオ」は、そのシリーズ中の『探偵ガリレオ』[1] と『予知夢』[2] の2編をもとにしたものだそうだ。

 私は先に、同じシリーズ中の直木賞受賞作品『容疑者Xの献身』[3] を読んだ。この「湯川」の名は秀樹ではなく「学(まなぶ)」で、さらに、「湯川学」は理論物理学者ではなく、「天才的な応用物理学者」となっていたが、湯川博士を念頭においてつけた、一種のあやかり姓かと思われる。(『容疑者Xの献身』に対する私の書評は [4] を参照されたい。)

  1. 東野圭吾, 探偵ガリレオ (文春文庫, 2002).
  2. 同上, 予知夢 (文春文庫, 2003).
  3. 同上, 容疑者Xの献身 (文芸春秋, 2005).
  4. 「好敵手」Ted's Coffeehouse (2007年3月20日).

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