[Abstract] I have found two short and free-style poems I wrote in the autumn when I was in the 6th grade of the elementary school. One is about an autumn night and the other is about a green apple. (Main text is given in Japanese only.)
私が小学校 6 年生の 2 学期に作った短い自由詩 2 編が見つかった。お見せするほどの出来ではないが、幼年時代の記録の一つとして、ここに書き写しておく。「リンゴ」の詩を読むと、戦後間もない頃は、家にハエがたくさんいたことが思い出される。
秋の夜
虫が
チロチロとなく
ぼくは蚊帳を出て
暗い空の見える窓のそばへ
曇った空のかなたに
星が一つ二つ
キラキラぼくを見ている
また虫の声
リンゴ
青いリンゴが皿の上に一つ
ハエがぶうんと飛んで来てとまる
また一匹
物音を聞いてさっと飛びたつ
あとにはリンゴが
ほほえんで
さっきのとおり
じっとすわっている
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