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2005年3月9日水曜日

教科書一式が 834 円

高校時代の交換日記から。

 [Sam はここから緑色に近い青インクを使って書いている。私は相変わらず、鉛筆書きである。]

(Sam)

1952 年 3 月 23 日()雨

 次の新しいノートを持ってきたということは、ぼくにもっと書けという意味なのかい。あるいは、今後当分交換できないから、ぼくがそこまでかけるはずだという見積もりなのかい。どちらでもよいが、始めのようなことだろうと推測し、努力して行こう。
 雨。!!!!!!!!!! つまらない日だ。一昨日求めてきた本や『新樹』が時間を消費するための手段として有効に使われた。
 一日中家の中にいて運動らしいものをしないから、身体の状態がおかしい。食欲が平常より少ない。


(Ted)

1952 年 3 月 24 日(月)雪

 1 学年が終った。「完全」との間にはなはだしい差を残して。
 教科書購入明細票が配付される。分かっていない漢文の 1 冊を除いて計算すると、834 円だ。
 通知表は、今学期は 10 点満点の素点の下の欄に、5 点満点の評価もついている。解析は「実際場面において正確に数学的な技能を使用する習慣」だけが悪く、9 である。国語甲と乙の両先生の評価では、ぼくの「話すことによって効果的に自己を表現する能力」が異なる。いい加減なものだ。
 午後、Tom(SK 君)が来る。明日、[彼の進むことになった泉丘高校で]英語と数学の試験があるそうだ。Y・K さんとの喧嘩のことは何もいっていなかった。彼のお陰で、He appears to be a wise man. のような、補語としての不定詞が、形容詞用法でなく、名詞用法であることをはっきり学んだ。
 かなりよく出来た!と思っていたものが 48 時間足らずで、実にまずいと思うようになった。しかし、まずかったことを認識し得ても、それ以上を表現し得ない。もう止めだ。——幼稚で間が抜けているが、どこか親しみがある。2 枚とは描けない。掴むべきところを掴んだのか、ぼくの印象とは一致するものがある。——書いていることが矛盾している。[1]

 引用時の注
  1. 3 月 22 日に描いた似顔絵を取り出してみての感想。

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