高校時代の交換日記から
(Sam)
1952年5月18日(日)晴れ
やっと多忙でみじめという状態から脱却した。しかし、問題はこれからで、現在まで進展らしい進展はしていないのである。今回の刺激に対して、いくらかの新しい免疫体が製造されたのであろう。だが、困難という病原体が根強く抵抗している。そして、これに対抗するために、絶え間なく勇気と努力を養わなければならない。
(Ted)
1952年5月25日(日)快晴
1週間書くことをサボってしまった。何だか物憂く(この形容詞は Sam が「懶」という字で一度使っただけだったね)、不安だ。努力、実行などということば――Thorndike が英語の単語について調査して行ったように、重要性の順を示す符号をつけるならば、1aになることが確実と思われることば――は、ただ使うだけで、少しもぼく自身のものになっていないのだ。このことが、最近ぼくの身辺に起こるいろいろな問題からあばかれつつある。
「い、あ、わ、そ、で、お、そ、え、い、そ、あ、い?」これで通じるなんて愉快だ。"1/11 + 1/9 + 1/13 + 1/9 + 1/14 + 1/15 + 1/13 + 1/15 + 1/20 + 1/20 + 1/15 + 1/13 + 1/15 + ... ?" を解読してぼくを驚かせた Sam 以上の驚異的読解力を持つキティじゃないか。これは小説だが、トルストイ自身も、このような暗号でソフィヤと話したと伝記に書いてあった。Sam はこの小説を全部読んだのかい? 一カ月半もかかって、ぼくはまだ半分ほどしか読めない。
Random writings of a retired physicist
Continuation of "Ted's Coffeehouse" (now being restored in archives of this site)
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