高校時代の交換日記から
(Ted)
1952年8月1日(金)雨のち曇り、2日(土)雨のち晴れ
一汽車後れて決行した。UE 君と駅へ行く途中、北鉄本社前付近で大雨にあい、進退極まったが、小降りになるとすぐに前進を続けた。駅へ着いたのは、ちょうど予定の汽車が発車したときだった。誰も来ていなかったので、IT 先生が昨夜泊まられた親戚へ電話したところ、Jack と、彼の家に昨夜泊まった SN 君とが、次の汽車で行くと知らせていたこと、そしてまた、彼らがそのことを方ぼうへ連絡中であることを知った。
音楽クラブ――「テナーのうまい人」や ST 君や HS 君が来ていた――と一緒だったので、団体割引で行けた。浜茶屋は音楽クラブとは別だった。新聞部の入った「小波屋」は、最もひっそりしていて、われわれ――IT 先生、UE 君、Jack、SN 君、まだ幼くて腕白ざかりの IT 先生の甥、それにぼく――だけしかいなかった。着いたときも一度大雨が来たが、あとはきれいに晴れ上がって、波と雲の白、水の緑と青、砂の白と茶色、それらがわれわれを十分に楽しませてくれた。
帰る頃になって、音楽クラブの浜茶屋に、同クラブ OB・高峰賞受賞者・東大生で、豊かな目と口を持ち、白い鷹揚な顔つきの T・U 君を見た。Jack は、私が彼の家に間借りしていたころ彼を見たことがあるのに、「U ってどれや?」と聞き、改めて見直していた。T・U 君や他の卒業生たちや HS 君はそこで泊まる様子だった。
Random writings of a retired physicist
Continuation of "Ted's Coffeehouse" (now being restored in archives of this site)
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