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2005年5月15日日曜日

最初のぼたんを掛け違えている



写真は「うらら」という名前のバラ。堺市浜寺公園の「ばら庭園」で。

 普段は読まない『文芸春秋』誌の6月号を買った。グラビア「京都早起きの旅」と「特別企画 証言1970–72」中にある三島由紀夫の自決関連記事に惹かれてのことである。買ってみると、他に、「総力特集 中国に告ぐ」という記事があった。特集の最初に掲載されているのは、「北京五輪を断固ボイコットせよ:尖閣列島に自衛隊を常駐させよ。中国分裂を狙え」という見出しの、石原慎太郎・東京都知事による談話である(10ページにおよぶ)。

 同談話には、部分的にはもっともらしいことが述べられており、日本が国連安保常任理事国入りを「熱望するのも考えものです」という部分には、私は賛同さえする。しかし、都知事の論調全体に対しては、私はまったく同意できない。なぜかと考えてみると、理由は都知事の基本姿勢にある。それは、気に入らないものはたたき潰そう、という好戦的姿勢である。平和共存という考えが微塵もない。彼の論調から、仲間の前で自分だけが強くて偉いと自慢している腕白坊主を連想するのは、私だけだろうか。

[以下、最初の掲載サイトでのコメント欄から転記]

RIN 05/15/2005
 確かに石原さんの言い方はいつもきつい感じがします。しかし私は九州の田舎出身ですが、田舎の知事さんは調和を重視するためか、なかなか昔の古いしきたりなどを変えることに苦難しているように見えてしまいます。都民の皆さんが選んだ知事さんでしょうから、それだけ変革を望まれているように感じています。

Ted 05/15/2005
 変革を望むにしても、変革の方向がどちらを向くかを見極めて選ばなければならないと思います。

テディ 05/15/2005
 現在のような混沌とした先のはっきりしない時代には彼のような「わかりやすい」事を言う人が大衆の支持を得やすいという危険な傾向もあると思います。彼自身もそれを踏まえて計算したうえでの好戦的な発言でしょうね。もともとの性格もありますが。怖いのは日本全体がそんな「ムード」になることです。先の戦争の前のように。我々は踊らされてはいけません!

Ted 05/16/2005
 石原都知事は頭のよい人だと思いますが、そのよさは、正しい姿勢で使うのでなければ、大きな弊害を生むことにさえなります。都民のみなさんにもそのことに気づいて貰いたいものです。

ヨハン 05/15/2005
 石原都知事は言いたいことをはっきり言える人と思われがちですが、かなり右翼的な一面もあり子供っぽい人でもあります。そもそも日本には国連安保常任理事国に加わっても恥ずかしくないような立派な思想や人格を持った政治家は少ないような気がします。自国の内政を疎かにしアメリカに加担するだけ、金を出すだけ、それしか能が無いのも考え物です。アジア各国は冷ややかに見ています。知事を含め日本の代表者達は、人格的にも世界からも一目おかれる存在を目指してもらいたいものです。

Ted 05/15/2005
 おっしゃる通り、立派な人格の政治家がいまの日本には少なすぎます。

Ted 06/03/2005
 「愛国者」というニックネームの方から、6月2日付けでコメントがありました(投稿者のリンク先記入なし)。最初に「平和ボケの人たちが集まる掃き溜めはここですか?」という文があり、これは正々堂々と議論する人が使うべき言葉ではなく、そのコメントを削除しました。平和を愛する人びとを「平和ボケ」呼ばわりする方が、戦争賛美者にならないことを切に望みます。

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