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2005年9月5日月曜日

エーゴ ("Engrish")


【キキさんの「英語と米語」にトラックバック】(後日の注:トラックバックの元記事はその後消滅)

H 大に入ってから、すんごくなかが良い友達がいる。彼女の生い立ちも私とよく似ている。違うのは国籍だけ。彼女はアメリカ人(日本人)。私は日本人(イギリス人)。…


 キキさんの上記のブログには、イギリスで教育を受けた彼女が、日系アメリカ人の友人に、携帯で "いま横断歩道を歩いているよ" と、米語でいわれたのが分からなかった、という話などが書かれている(横断歩道は米語では crosswalk、英語では pedestrian crossing と、異なる言い方をする)。私はそれを読んで、次のようなコメントを書いた。

 「面白い話です! "Cambridge International Dictionary of English" には、日本人が使う英語で、生まれながらの英国人には意図したようには理解されないものを "Japanese false friends" と名づけて、その表を掲載するのに1ページを割いています。たとえば、サークル=興味を同じくする大学生の非公式なグループ*、エスケープ=学校や職場を抜け出すこと、グラマー=魅力的に大柄で健康で、大きな胸を持っている女性、などです。"Korean false friends" や "Dutch false friends" の表もありますが、"American false friends" は見つかりません。」

* 等式の右辺はいずれも、生まれながらの英国人には理解できない、日本人が意味する内容


 これに対してキキさんは、「あなたは多分 Engrish.com に興味を持つでしょう。このウエブサイトは、とってもコッケイです」という返信を書いてくれた。(コメント、返信とも、原文は英文。)早速、そのサイトを覗いたところ、それは、日本や他の非英語国の町の看板やTシャツの柄などに見られる奇妙な英語を、写真で集めているものだった。私はうかつにも、そのサイトの "What is Engrish?" というページの説明を読むまで、サイト名の Engrish を English と思い込んでいた。 私の英語も結構 Engrish(いわば、日本人式英語)なのだ!

 上の写真の看板も Engrish.com へ投稿するのに適したようなものだが、わざわざ投稿するのも面倒なので、ここに紹介しておく。わが家の最寄りの JR 駅近くのビルの1階の角の、正面より45度ほど斜めになった面にある看板であり、 "Your answer is withine the costomer." という文が書かれている。1階は医院であり、看板の女性が看護士らしいところから、その医院のサービスぶりを表現したものと思われる。

 綴りを間違えている単語が二つもあることを別にしても、文自体が妙である。「あなたがた、お客様へのお答えは、お客様自身の中にあります。」つまり、どんなご要望にもお応えします、といいたいのではないかと思う。そうならば、"Our answer is within you, customers." とでもすべきであろう。"Your answer is within the customer." では、経営者の心構えを教える人が、経営者 you に対していい聞かせているような文であり、客向けの看板に記す文ではない。

[以下、最初の掲載サイトでのコメント欄から転記]

ポー 09/05/2005 12:15
日本人は英米で使われる単語の違いについて知っている人が多いので、英米のクッション役になれるかもしれませんよね^^

Ted 09/05/2005 13:20
 そうであればよいのですが。私は戦後間もなくの小学生時代に大連で習った英語の先生が英国式でしたが、それ以後は米国式で習いましたので、ごちゃまぜです。綴りも、私の専門でよく使う ionization は米国式。英国が中心のヨーロッパの英文専門誌へ投稿するときには、ionisationとしなければなりません。

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