Abstract: Yesterday, my wife and I joined a bus trip to BIwako-yurien (Lily Park near the Lake Biwa). We first visited Ōmimyōren Park to see the flowers of Ōmimyōren lotus. A single flower of this plant has a plural number of petal groups, looks like plural flowers, and is called tatōren (multi-headed lotus). (The main text is given in Japanese only.)
昨日、妻と私は NT 社大阪営業所が催行した「ゴンドラで行く250万輪の『びわこゆり園』、近江妙蓮とオーベルジュランチ」というバス旅行に参加した。午前中に守山市の近江妙蓮公園へ寄り、近江妙蓮の花を鑑賞した。室町時代から600年以上伝わっているという近江妙蓮は、西日本ではここでしか見ることが出来ず、滋賀県指定の天然記念物となっている。
1986(明治29)年から花が咲かなくなっていたが、1958(昭和33)年、古代ハスの研究で知られる大賀一郎 (1883–1965) が、金沢市の持明院の妙蓮を調べ、それがここから移されたものであることを見出した。1960年、その蓮根をここの妙蓮池(大日池ともよばれている)へ植えて、1963年に花が咲き、68年ぶりに近江妙蓮が復活した。妙蓮は1本の花柄についた一つの花が、いくつもの花弁群に別れて多数の花が咲いたように見えるハスで、多頭蓮といわれる。
私の伯母は、大連で大賀一郎と親交があり、彼が金沢を訪れた折に会ったと聞いた。蓮寺とも呼ばれる持明院は、現在、金沢市神宮寺3-12-15にあるが、以前は金沢駅前にあり、伯母は1947年に大連から引き揚げた後、そのごく近くに住んでいたこともあった。不思議な縁である。1958年に大賀が金沢を訪れたのは、持明院の「加賀妙蓮の池」の移転についての指導を依頼されてのことであったと、昨日貰った近江妙蓮資料館のリーフレットで知った。
Random writings of a retired physicist
Continuation of "Ted's Coffeehouse" (now being restored in archives of this site)
Copyright © 2001-2022 by Tatsuo Tabata
ページ
2011年7月31日日曜日
びわこゆり園へのバス旅行 1:近江妙蓮 (Bus Trip to Biwako-yurien: 1. Ōmimyōren Lotus)
2011年7月30日土曜日
コブシの実 (Fruits of Kobushi Magnolia)
コブシ(辛夷、モクレン科)。2011年7月23日、鳳公園で撮影。果実は5〜10cmで、袋菓が結合して出来ており、所々に瘤が隆起した長楕円形の形状を成している。
Kobushi magnolia; botanical name, Magnolia kobus; family, Magnoliaceae. The fruit of the Kobushi magnolia grows in groups of small red seeds.
2011年7月29日金曜日
ネムノキ (Mimosa)
ネムノキ(合歓木、マメ科)。2011年7月23日、鳳公園で撮影。花の盛期より少し遅れて同公園へ行ったので、美しい姿の花を探すのに手間取った。
Mimosa, also known as Persian silk tree and pink siris; botanical name, Albizia julibrissin; family, Mimosaceae. The photo was taken in Ōtori Park, July 23, 2010. I went to the park a little later than the period when these flowers were most beautiful, so that it took a while to find flowers in excellent shape.
2011年7月28日木曜日
2011年6月分記事へのエム・ワイ君の感想 (M.Y's Comments on the Posts of June 2011)
[In Japanese only]
M・Y 君から "Ted's Coffeehouse 2" 2011年6月分への感想を2011年7月24日付けで貰った。同君の了承を得て、ここに紹介する。青色の文字をクリックすると、言及されている記事が別ウインドウに開く。
1. 原発計画に関する湯川博士の言葉(1~3)
「京大サイクロトン破壊の論文別刷り礼状」という記事に、「福島原発の事故については、私も専門が近いことでもあり、インターネットで海外の論評などを読むなどして、大いに気にして来ました。湯川先生が原子力委員を辞任された昔から、国の原子力政策が間違っていたことに気づき、ブログに書いたりしています」と執筆の動機が述べられています。その言葉の時代的背景が補足説明され、言葉に共感した筆者自身の見解が切々と述べられており、よくまとまっていると思います。原発に関する言葉のみを以下にまとめて紹介します。
(1) 動力協定や動力炉導入に関して何等かの決断をするということは、わが国の原子力開発の将来に対して長期に亘って重大な影響を及ぼすに違いないのであるから、慎重な上にも慎重でなければならない。
(2) 研究が発展し、応用の範囲が広くなるにしたがって本来の目的以外に、人間生活に思いがけない大きな影響を及ぼすことにもなるのである。科学の応用が人類に感謝される成果を生みだすか、あるいは反対に人類の恐怖の対象となるか、科学の本街道からの分れ道が天国への道になるか地獄への道になるか、科学者としてまた人間として、私は何度も反省をくりかえしているのである。
(3) 急がばまわれ……つぎの段階というのは、わが国の研究者、技術者の創意や自主性がもっと発揮される段階である。そのためには少なくとも国産炉の設計、製作とか、処理方法の確立とかいうステップを通る必要がある。原子力発電の問題を無期限に机上のプランとして残しておくのが、もはや許されないことは明らかである。このような情勢の急変が今後も予想されるが故になおさら、発電炉に関してはあわててはいけないと思う。しかも苗を育てる下地を作っている最中に、いきなり大きな切り花を買ってくるという話ではなおさら困る。
筆者が自らの記事「原発計画に関する湯川博士の言葉」について、「湯川秀樹を研究する市民の会」のメンバー宛グループメールで知らせておいたところ、このほどメンバーの一人から、湯川が原子力について書いた詩を紹介する返信が届いたそうです。「その詩は、人間の誕生以前から原子のあったことから語り始め、人間が原子を知り、それが電子と原子核に分割できることを知り、原子核も破壊されることを知り、原子力を手に入れるにいたったことを述べる。そして、次の忠告的な一節が来る」と7月20日付けのブログ「湯川博士が詩に託した原子力への思い」に述べられています。「忠告的な一節」の末部には次の言葉があります。
原子を征服できたと安心してはならない
人間同志の和解が大切だ
人間自身の向上が必要だ。
[…]近くの棚にかつて読んだ武谷三男編『原子力発電』(岩波新書、1976)を見つけ、パラパラと眺めると、次の箇所が目に入った。「現在の日本の原子力行政を最も毒しているのは、原子力基本法に盛り込まれた三原則の存在にかかわらず、「公開」の原則を無視した極端な秘密主義である。それが、原子力委員会や電力会社の信用を、とりかえしのつかないほどに損なってしまった。[…]基本的に「公開」「民主」「自主」の三原則を忠実にまもる以外に、日本の原子力の将来はなく、住民に納得される道もありえないのである。」
と始まり、筆者は「それから約35年、原子力三原則無視を修正しないまま走り続けた結果が、福島第一原発の過酷事故につながったといえよう。[…]この三原則の重要性は、原子力に限ったことではない。国政のあらゆる分野で自主・民主・公開が尊重されなければ、その政治はいずれ破綻するであろう」と結んでいます。
3. その他
福島原発関係の記事が、他にも2件あります。「文豪の少年時代の作文」では、大江健三郎が政府の原発対応をユーモラスに諷刺している文を紹介しています。「文学者の原発責任に言及した文芸時評 2」には、6月24日付けニューヨーク・タイムズ紙の、「安全神話」が日本の原発事故の原因になったとの記事が引用されています。その記事が、日本のことをよく調査して書いていることに感心しました。
キキョウ (Balloon Flower)
キキョウ(桔梗、キキョウ科)。2011年7月20日、わが家の庭で撮影。わが家には、白い花のものも数年前まであったが、弱い品種なのか、植木鉢の置き場所がよくなかったのか、消滅した。
Balloon flower, also known as platycodon or Chinese bellflower; botanical name, Platycodon grandiflorus; family, Campanulaceae. The photo was taken in our yard, July 20, 2010. Until a few years ago, we had the variety of this plant with white flowers. However, it disappeared because of the weakness of the variety or the improper location of the pot.
2011年7月27日水曜日
ハマユウ (Poison Bulb)
ハマユウ(浜木綿、ヒガンバナ科)。2011年7月20日、わが家の庭で撮影。写真の花茎は、今年この株から伸び出た3本目のものである。梅雨期に出た1本目は開花しないで枯れてしまった。いま4本目が伸びて来ている。私はこの花の芳香を感じるが、妻は感じないという。他方、妻の感じるロウバイの花の香りが、私には全く感じられない。
Poison bulb, also known as giant cranium lily, grand cranium lily and spider lily; botanical name, Crinum asiaticum; family, Amaryllidaceae. The photo was taken in our yard, July 20, 2011. The scape in the photo is the third of this year that shot from this strain. The first one appeared in the rainy season and withered without blooming. The fourth is now growing. I notice the fragrance of the flowers of this plant, but my wife does not. On the other hand, my wife feels the scent of winter-sweet flowers, but I do not do so at all.
2011年7月26日火曜日
わが家の白ユリ (White Lily Flowers in Our Home)
ユリ(百合)は、ユリ科のうち主としてユリ属の多年草の総称。2011年7月20日、わが家で撮影。ウィキペディアでいろいろな種のユリの写真を見たが、同じものが見当たらない。何という種だろうか。花弁にブツブツがあり、昨年同じ花を撮影した時は、雨にぬれたせいかと思ったが、そうではないようだ。
Lily; botanical name of the genus, Lilium; family, Liliaceae. The photo was taken in our home, July 20, 2010. I have seen pictures of the various species of lily in Wikipedia but was unable to find the same kind. What species is this? The petals have a lot of small bulges. When I took the picture of the same flowers last year, I thought those bulges had been caused by the rain, but now I find that it was wrong.
2011年7月25日月曜日
笠池公園のカンナ (Canna Flowers in Kasaike Park)
カンナ(カンナ科)。2011年7月11日、で撮影。
Canna, also known as canna lily or Indian shot; botanical name, Canna x generalis; family, Cannaceae. The photo was taken in Kasaike Park, Sakai, July 11, 2010.
2011年7月24日日曜日
リュウキュウアサガオ (Oceanblue Morning Glory)
リュウキュウアサガオ(ヒルガオ科)。2011年7月5日、鈴の宮団地で撮影。
Oceanblue morning glory, also known as blue morning glory, koali awa or blue dawn flower; botanical name, Ipomoea indica; family, Convolvulaceae. The photo was taken in Suzunomiya Park, July 5, 2010.
2011年7月23日土曜日
「勇気を与える」 (The Strange Usage and Non-usage of the Honorific in Japanese)
Abstract: These days we find on TV that sports-persons say like this, "By achieving a good result, I want to give courage to the people in Tohoku Region." In saying this, they do not use an honorific of the Japanese word "give" for "the people." On the other hand, it is now fashionable to use an honorific in saying that one gives food to one's own pet. Isn't this contradictory? (The main text is in Japanese only.)
最近テレビでスポーツ選手などが、「よい成績を挙げて、被災地の人々に勇気を与えたい」というような発言をよくする。他方、自分のペットに餌を与えることをいう場合には、「上げる」と、敬語表現を使うことが流行になっている。人々には与えて、ペットには上げる。これはいかがなものか。
新聞記事などで、「誰々の活躍は、いまの日本人に勇気を与えるものである」と客観的(「与える」の目的語は第3人称)に書く場合はよいのだが、選手自身がいう場合には、「人々」は、意味上の第2人称なので、いささか失礼に聞こえて仕方がない。「被災地の人々に勇気を届けたい」といって貰えば、敬語の使い方にこだわる私でも、まだ気にならないのだが。
「届ける」も敬語ではないが、「与える」との相違は、後者は敬語でない以外に、目下のものに渡すというニュアンスがあることだろう。しかし、従来ペットや子どもに渡すことを「やる」といったのに比べれば、「与える」はより丁寧であり、ペットの場合にこそ「与える」といって欲しい。ペットや自分の子どもに対して「上げる」というのは、丁寧すぎる。
一重咲き桃色キョウチクトウ (Single Pink Flower of Oleander)
キョウチクトウ(キョウチクトウ科)。2011年7月5日、鈴の宮団地で撮影。白花は一重咲き、桃色は八重咲きが多い、ということだが、これは赤に近い桃色の一重咲きで、珍しいもののようだ。
Oleander; botanical name, Nerium oleander; family, Apocynaceae. The photo was taken in Suzunomiya Estate, July 5, 2010. It is said that white flowers of this plant are mostly single and that pink flowers are mostly double. The one in the above photo seems to be of the rare kind of the single pink (close to red) flower.
2011年7月22日金曜日
ピンク色のムクゲ (Pink-Colored Rose of Sharon)
ムクゲ(槿、木槿、無窮花、アオイ科)。2011年7月5日、鈴の宮公園で撮影。
Rose of Sharon, shrub Althea or rose of Althea (botanical name, Hibiscus syriacus; family, Malvaceae). The photo was taken in Suzunomiya Park, July 5, 2010.
2011年7月21日木曜日
2色のムクゲ (Two-Colored Rose of Sharon)
ムクゲ(槿、木槿、無窮花、アオイ科)。2011年7月4日、鳳公園で撮影。
Rose of Sharon, shrub Althea or rose of Althea (botanical name, Hibiscus syriacus; family, Malvaceae). The photo was taken in Ōtori Park, July 4, 2010.
2011年7月20日水曜日
湯川博士が詩に託した原子力への思い (Hideki Yukawa's Thought on Nuclear Power in His Poem)
Abstract: Hideki Yukawa wrote a long poem entitled "Atoms and Human Being" in his book of the same title published in 1948. The poem describes the existence of atoms long before humans' birth, mankind's learning of atoms, his finding of its divisibility into electrons and nuclei, and his obtaining of atomic energy (nuclear power). Then, the poem gives the warning about the danger of atomic energy by comparing it with fire. The disasters at Fukushima Daiichi nuclear plant came as the result of neglecting his warning. (The main text is given in Japanese only.)
私が先に書いたブログ記事シリーズ「原発計画に関する湯川博士の言葉」[1] について、「湯川秀樹を研究する市民の会」のメンバー宛グループメールで知らせておいたところ、このほどメンバーの一人 Y・D さんから、湯川秀樹が原子力について書いた詩を紹介する返信が届いた。高木仁三郎著『原子力神話からの解放』[2] の中で、湯川が原子力への思いを「原子と人間」という詩に託したことが述べられているとのことである。その長い詩の全文はインターネットで見ることが出来る、とあったので早速検索すると、『点をつなぐ』というブログの一記事に引用されていた [3]。詩「原子と人間」は、同題名の湯川の著書 [4] に掲載されたものという。
その詩は、人間の誕生以前から原子のあったことから語り始め、人間が原子を知り、それが電子と原子核に分割できるできることを知り、原子核も破壊されることを知り、原子力を手に入れるにいたったことを述べる。そして、次の忠告的な一節が来る。
人間は遂に原子を征服したのか
いやいやまだ安心はできない
人間が「火」を見つけだしたのは遠い遠い昔である
人間は火をあらゆる方向に駆使してきた
しかし火の危険性は今日でもまだ残っている
火の用心は大切だ
放火犯人が一人もないとはいえない
原子の力はもっと大きい
原子はもっと危険なものだ
原子を征服できたと安心してはならない
人間同志の和解が大切だ
人間自身の向上が必要だ
原子の火の「火の用心」を忘れた結果が、福島第一原発の過酷事故である。
原発計画に関する湯川博士の言葉 1, 同 2, 同 3, Blog "Ted's Coffeehouse" (2010).
高木仁三郎, 原子力神話からの解放:日本を滅ぼす九つの呪縛 (講談社プラスアルファ文庫, 2011).
高橋誠, 日本人初のノーベル賞受賞者、湯川秀樹さんが昭和23年に書いた詩文「原子と人間」, ブログ『点をつなぐ』
湯川秀樹, 原子と人間 (甲文社, 1948).
ムクゲ (Rose of Sharon)
ムクゲ(槿、木槿、無窮花、アオイ科)。2011年7月3日、近隣で撮影。
Rose of Sharon, shrub Althea or rose of Althea (botanical name, Hibiscus syriacus; family, Malvaceae). The photo was taken in my neighborhood, July 3, 2010.
2011年7月19日火曜日
郷里で 2 (In My Hometown -2-)
金沢墓参に行った翌16日、午前には金沢21世紀美術館を訪れ、近江町いちば館2階の店で海鮮どんぶりの昼食をした。午後2時半から金沢蓄音機館で行なわれる催しを聞く予約をしてあったが、それまでの時間を持て余し、「城下町金沢周遊バス」で一周半ほどして過ごした。催しは「大野由加のティータイム・クラシック〜SP時代の巨匠:ピアニスト編 (1)」と題するものである。SPレコードの演奏に使われたのは、1920年代のアメリカ製大型蓄音機で、当時、2階建ての家を建てる以上の価格がした代物だそうだ。
プログラムの最初にあった「ピアニスト聴き比べ」では、寺西昭子 (1927–)、ヴァルター・ギーゼキング (1895–1956)、アルトゥル・シュナーベルの三者によるベートーベンの「エリーゼのために」のレコードが演奏された。妻も私もギーゼキングの演奏が最も気に入った。ナビゲーターの大野由加さんは金沢市出身のピアニストで、プログラムの最後には、彼女自身が短い曲を3曲演奏した。演奏に使われたピアノは、ロール紙に穴を開けて記録された演奏を自動演奏出来るタイプのもので、催しのあと、そのピアノでラフマニノフの演奏も聞いた。一時間半ほどの手頃な催しで、楽しいひとときだった。(写真は、21世紀美術館近くの本多町バス停留所から、広坂方面をのぞんだ風景。)(完)
In the morning of May 16, my wife and I May 16 visited the Kanazawa 21st Century Museum. Then, we had seafood lunch at a shop on the second floor of Omicho-ichibakan. Before attending at an event from 14:30 at Kanazawa Phonograph Museum, we had plenty of time. So, we took "Kanazawa loop bus" for about one and a half trip. The event at Phonograph Museum was entitled "Tea Time Classics Presented by Yuka Ohno: Masters of the SP Era – Pianists (1)." SP records were played on a large American-made phonograph of the 1920s, which was said to have costed more than the price of a two-storied house at that time.
The first part of the program was "Comparison of pianists," and we listened to the records of Ludwig van Beethoven's "Für Elise" played by Akiko Teranishi (1927–), Walter Gieseking (1895–1956), Artur Schnabel (1882–1951). Both my wife and I liked Gieseking's playing most. The presenter Yuka Ohno is a pianist born in Kanazawa, and in the last part of the program, she played three short pieces of music. The piano used for her playing was of the type that was able to perform automatic playing of music recorded on punched paper roll. After the program, we listened to the performance of Rachmaninoff on that piano. It was a fairly short event of 1.5 hours, and we had thoroughly enjoyed it. (The above photo shows a scene in the direction of Hirosaka from the bus stop of Hondamachi, which is near Kanazawa 21st Century Museum.) (End)
お知らせ (Notice) 消滅した別サイトの記事を取捨選択して、アーカイブに復元中。2005年4月分が完成。 (Selected posts at the site that disappeared are now under recovery in the archives of this site. The archive of April 2005 is now complete. Most of the posts in that month are in Japanese.)
2011年7月18日月曜日
郷里で 1 (In My Hometown -1-)
さる15日、郷里金沢へ妻と墓参に行った。快晴、高温の中、野田山墓地から寺町、野町の寺へと恒例の道順をたどる。野田山にあるのは妻の先祖の墓で、そこへ行くには約100の石段を登る必要があり、ちょっとした運動になる。宿泊は金沢都ホテルのプラス・カードのポイントが35,000になったのを使っての特別プランで、6階のジュニアスイートルーム。広い窓から、JR 金沢駅とその周辺のよい眺望が得られる。上掲のスケッチは、金沢駅東口の鼓門と「もてなしドーム」を中心とした眺め。(続く)
On July 15, my wife and I went to my hometown Kanazawa in order to visit graves of our ancestors. It was quite sunny and hot. We took our standard course to the Mt. Noda cemetery followed by visits to temples in Teramach and Nomachi. To reach the grave of my wife's ancestors in the Mt. Noda cemetery, we have to climb about 100 stone steps. Thus, it was a bit of healthful exercise. At night, we stayed in a junior-suite room on the sixth floor of Miyako Hotel Kanazawa by a particular accommodation plan with 35,000 points we had gotten of the Miyako-Plus card. The large windows of the room gave us superb views of JR Kanazawa Station and its surroundings. The sketch above shows the East entrance of the Station with its Tsuzumi (Drum) Gate and Motenashi (Hospitality) Dome. (To be continued)
2011年7月17日日曜日
アメリカノウゼンカズラ (Trumpet Vine)
アメリカノウゼンカズラ(亜米利加凌霄花、ノウゼンカズラ科)。2011年7月5日、ウォーキング途中で撮影。
Trumpet vine or trumpet creeper, also known as cow itch vine and (in horticulture) as hummingbird vine; botanical name, Campsis radicans; family, Bignoniaceae. The photo was taken on my way of walking exercise, July 5, 2011.
2011年7月16日土曜日
ノウゼンカズラ (Chinese Trumpet Vine)
ノウゼンカズラ(凌霄花、ノウゼンカズラ科)。2011年6月28日、近隣で撮影。
Chinese trumpet vine; botanical name, Campsis grandiflora; family, Bignoniaceae. The photo was taken on my neighborhood, June 28, 2011.
2011年7月15日金曜日
ムラサキクンシラン (African Lily)
ムラサキクンシラン(ユリ科)、属名からアガパンサスとも呼ばれる。2011年6月28日、鳳公園で撮影。白いのも「ムラサキクンシラン」という名だろうか。
African lily; botanical name Agapanthus africanus; family, Liliaceae. The photo was taken in Ōtori Park, June 28, 2011.
2011年7月14日木曜日
ベニバナイチヤクソウ (Pyrola incarnata)
ベニバナイチヤクソウ(紅花一薬草、イチヤクソウ科)。2011年7月3日、乗鞍岳中腹(標高1600m)の五色ヶ原で、妻が撮影。
Pyrola incarnata; family, Pyrolaceae. The photo was taken by my wife in Goshikigahara halfway up (1600 m from sea level) Mt. Norikura, July 3, 2011.
2011年7月13日水曜日
オオアマドコロ (Polygonatum odoratum var. maximowiczii)
オオアマドコロ(大甘野老、ナギイカダ科)。2011年7月3日、乗鞍岳中腹(標高1600m)の五色ヶ原で、妻が撮影。
Botanical name, Polygonatum odoratum var. maximowiczii; family, Ruscaceae. The photo was taken by my wife in Goshikigahara halfway up (1600 m from sea level) Mt. Norikura, July 3, 2011.
2011年7月12日火曜日
オオヤマレンゲ (Siebold's Magnolia)
オオヤマレンゲ(モクレン科)。2011年7月3日、乗鞍岳中腹(標高1600m)の五色ヶ原で、妻が撮影。
Siebold's Magnolia, also known as Oyama Magnolia; botanical name, Magnolia sieboldii; family, Magnoliaceae. The photo was taken by my wife in Goshikigahara halfway up (1600 m from sea level) Mt. Norikura, July 3, 2011.
2011年7月11日月曜日
ショウキラン (Yoania japonica)
ショウキラン(鍾馗蘭、ラン科)、葉緑体を持たないで、菌類に寄生する腐生植物。2011年7月3日、乗鞍岳中腹(標高1600m)の五色ヶ原で、妻が撮影。
English common name, none; botanical name, Yoania japonica; family, Orchidaceae. This is one of saprophytic plants without chloroplasts and parasitic on fungi. The photo was taken by my wife in Goshikigahara halfway up (1600 m from sea level) Mt. Norikura, July 3, 2011.
2011年7月10日日曜日
クルマバツクバネソウ (Paris verticillata)
クルマバツクバネソウ(車葉衝羽根草、ユリ科)。2011年7月3日、乗鞍岳中腹(標高1600m)の五色ヶ原で、妻が撮影。
English common name, none; botanical name, Paris verticillata; family, Liliaceae. The photo was taken by my wife in Goshikigahara halfway up (1600 m above sea level) Mt. Norikura, July 3, 2011.
2011年7月9日土曜日
ヒルガオ (False Bindweed)
ヒルガオ(昼顔、ヒルガオ科)。2011年6月27日、堺市・中の池公園で。
False bindweed; botanical name, Calystegia japonica; family, Convolvulaceae. The photo was taken in Nakanoike Park, Sakai, June 27, 2011.
2011年7月8日金曜日
アゲハチョウ (Swallowtail Butterfly)
ランタナの花にとまるアゲハチョウ(揚羽蝶・鳳蝶)。2011年6月25日、堺市・中の池公園で撮影。
The swallowtail butterfly on the flower of lantana. The photo was taken in Nakanoike Park, Sakai, June 25, 2011.
2011年7月7日木曜日
壮年の日の反逆:付. 文献リスト (Rebellion in My Maturity: References Used)
Abstract: The list of references used in writing the manuscript quoted in the previous post is given. (The main text is in Japanese only.)
前報に引用した『研究所だより』への私たちの投稿を書くに当たって参考にした文献を以下に示す。[ ] 内は参考にした事項。
中島篤之助:科学 Vol. 43, p. 110 (1973). [原子炉事故例]
小野周:科学 Vol. 43, p. 564 (1973). [同上]
久米三四郎:科学 Vol. 44, p. 173 (1974). [同上]
大場英樹, 小出五郎:自然 Vol. 30 (3) , p. 42 (1975). [アメリカでの原発論議]
藤本陽一, 依田洋:科学 Vol. 43, p. 3 (1973). [原発の潜在的危険性]
三宅泰雄, 中島篤之助(編):原子力発電をどう考えるか (時事通信社, 1974). [原発の諸問題]
安斎育郎:日本の科学者 Vol. 12, p. 126 (1977). [社会科学的問題を含む原発問題]
「原子力船『むつ』をめぐる諸問題シンポジウムより」:日本の科学者 Vol. 10, p. 126 (1975). [「むつ」の諸問題]
中島篤之助:科学 Vol. 45, p. 496 (1975). [「むつ」の放射線漏れ]
藤永一:日本船舶機関学会誌 Vol. 7, p. 915 (1972). [「むつ」の炉設計]
斎藤恒:日本の科学者 Vol. 9, p. 603 (1974). [「むつ」の炉の安全性]
[追記]前報に引用した「原子力・公害問題について」の下書きも保存してあったが、そこには、文末に入れる予定ながら最終稿では削った次の文があった。
なお、科学は「両刃の剣」という、所長が使用された表現自体、科学を皮相的にとらえるものでしかなく、科学は人類にとって貴重な財産であり、われわれが今日から未来にかけて生きて行く上でどうしても必要なものであるという認識がこれに加わらなければ、科学の規定としては不十分であることを付言しておきます。[道家達将:現代人の科学 第12巻 現代科学の展望 (大月書店, 1976) p. 212 参照]
ムラサキゴテン (Wandering Jew)
ムラサキゴテン(紫御殿、ツユクサ科)、別名パープルハート、 セトクレアセア(園芸品種名で通用)。英名 Wandering Jew は昨日掲載のトキワツユクサのものに同じ。2011年7月3日、ウォーキング途中で撮影。
Wandering Jew, a name it shares with the closely related species T. fluminensis (see yesterday's post) and T. zebrina. Other common names include Purple Heart and Purple Queen. Botanical name, Tradescantia pallida; family, Commelinaceae. The photo was taken on my way of walking exercise, July 3, 2011.
2011年7月6日水曜日
壮年の日の反逆:住民運動擁護の弁 3 (Rebellion in My Maturity: Defending Public Movements -3-)
Abstract: After my manuscript, as quoted in the previous posts, appeared in the organ of our labor union, four researchers including myself coauthored another manuscript in the circular of our institute. The then codirector requested us to rewrite our original manuscript into a nonagressive style, and we accepted it. The manuscript appeared in the circular (September 1977) is quoted here. (The main text is in Japanese only.)
前報まで2回にわたって掲載した、私の労組機関紙への投稿に対して、すぐに同僚の一人から「自称・逆同人氏の同人」というペンネームで、「逆同人氏の主張に全く同感!」と題する投稿があった(1977年2月8日)。
その後、当時の大阪府知事、黒田了一氏を支える団体、「革新府政をすすめる五分野の会」の所内連絡会において、私の投稿と同趣旨の文を、問題の「年頭所感」が掲載されたのと同じ、所の機関紙に何人かの連名で投稿しようということになり、連名メンバーでの討論を踏まえて私がまとめた原稿を機関紙担当の部署に提出した。それが機関紙の編集委員会で問題になったのか、その当時だけ存在した副所長職の方が編集委員長を兼任しておられたのか、記憶していないが、副所長から原稿の筆頭著者である私に対して、「所内に激しい対立があるような印象を外部に与えるのはまずいので、所長への反論という形ではなく、同じ問題について、あなた方はこう考えているという、穏やかな文にしてはどうか」というような助言があった。
私たちはその助言を受け入れ、書き直した原稿を再投稿し、それが掲載された。以下はその掲載文である。なお、当時の所長は第3代目で、すでに故人となられ、共著者のうちの H・T 氏と A・T 氏も故人となった。第3代所長は性格的にはさっぱりした方で、その後も私と所内の廊下などで出会うと、親しく声をかけて貰った。
[投稿] 原子力・公害問題について
第1部 T・T 第2部 T・M 第3部 H・T 第4部 A・T
本紙 Vol. 17, No. 4の「年頭所感」の中で、所長は原子力、公害などの問題に対する住民運動について、一つのご見解を述べておられました。私たちは、公立試験研究機関の所員として、住民運動の科学的側面をよく理解し、出来れば問題の解決に少しでも役立つよう、広い視野に立って問題を分析することが必要ではないかと思います。そこで、同じ問題について私たちの学んだことを、これを機会に簡単に紹介するとともに、それらに関する意見も述べてみたいと思います。
1. 原発の問題について
原子炉の事故例を調べてみますと、その中には、アメリカの SL-1 の臨界事故、イギリスのウィンズケールの環境汚染を伴った有名な事故など、重大なものがあり、国内の原発で発生した異常の中にも、蒸気発生器細管や燃料棒が多数破損し、欠陥炉となったり、長期間運転を停止したものが含まれています。このことから、私たちは、住民運動で事故の問題が重視されるのはもっともなことだと思います。また、諸外国における原発反対運動を眺めてみますと、原子力開発の本家ともいうべきアメリカにおいては、原発の是非をめぐる論争がわが国を上回る広がりと深さで展開されており、西ドイツやフランスでも反対運動が盛んに行なわれています。このことは、わが国での反対運動が必ずしも日本人の核アレルギーに発したものではないことを示していると思います。わが国原子力委員会の「原子力開発計画」は、原発の潜在的危険性の他に、温排水の影響、核燃料不足、放射性廃棄物処分の困難など、多くの問題をかかえたまま、ぼう大な原発開発を推進しようとするものであるとの批判も、多くの学者から出されているところです。原発問題の本質は、これらの主として自然科学的諸問題の他に、計画の背景にある国内外の政治経済にかかわる社会科学的諸問題をも含めた総合的視野に立って考えなければ、正しく把握出来ないとの主張に、私たちは同感するものです。
2. 原子力船「むつ」の問題について
この問題も、原子力船母港化に伴う沿岸開発の漁業に与える影響、船舶炉の軍事利用への転用の危険、安全審査の不十分さなど、根底に横たわる諸問題を合わせて考えなければ、その正確な評価は出来ないと思います。放射線漏れについても、「むつ」放射線漏れ問題調査委員会の調査報告の不備が指摘されており、完全に解明されたとはいえないと思います。また、「むつ」の原子炉が設計当時から旧式だったことや、炉の安全性に対する疑問点も指摘されています。日本学術会議でも「むつ」問題を深刻に受け止め、1974年10月、第445回運営審議会が政府に対し、安全にかかわる資料の公開と、民主的協議をつくして事後処置をすべきことを申し入れ、同年11月、第66回総会が国民の安全を守ることを最優先する立場から、「原子力安全の全般的な課題解決のために」という勧告を出しています。わが国の学者・研究者を代表する機関が、このように安全重視の立場をとっていることは、私たちの留意すべきことと思います。
3. 水俣病の問題について
環境庁等、行政当局がシロの判定をいく度も出したにもかかわらず、有明海沿岸、新潟県関川流域、徳山市などで、第3、第4の水俣病発生を示すと考えられる多くの事実のあることが報告されています。水俣病の診断にあたっては、ハンター・ラッセル症状が重視されていますが、水銀のとり込み条件の相違や、種々の個体差等の下で、ハンターらの報告した4死亡例と異なった症例が見られて当然であり、行政当局のシロ判定があったところは全く心配ないものと見ることは危険だとの警告を、私たちは尊重すべきだと思います。
終わりに私たちは、科学者・研究者は「守るに難い安全性の問題」に十分慎重に対処するのでなければ、科学の両刃の剣的性格に対する科学者の自戒は達成出来ないのではないかと思っていることを述べておきます。
参照した文献についてお知りになりたい方は、投稿者におたずね下さい。本稿作成にあたって、討論・助言をいただいた多くの方々に感謝します。[研究所だより Vol. 18, No. 2 (1977年9月)]
以上、古い話だが、いま第一線で活躍している人びとが上司と意見が対立したような場合に、自分の正しいと思う考えを、十分な根拠を示してどうどうと反論する参考になれば幸いと思い、あえて記した次第である。
(完)
トキワツユクサ (Wandering Jew)
トキワツユクサ(常磐露草、ツユクサ科)、別名ノハカタカラクサ(野博多唐草)。2011年6月23日、堺市・鈴の宮公園で撮影。英名は近縁種ムラサキゴテンなどと同じ。要注意外来生物に指定されている。
この植物は公園の薄暗い片隅に、小さな花を咲かせるので、撮影が難しい。昨年は、一輪の花をもっと大きく撮ったが、咲いている雰囲気が分かりにくい写真となった。
Wandering Jew, also known as River Spiderwort, Small-Leaf Spiderwort, Inch Plant, Wandering Trad and Wandering Willie; botanical name, Tradescantia fluminensis; family, Commelinaceae. The photo was taken in Suzunomiya Park, Sakai, June 23, 2011. The name Wandering Jew is shared with closely related species T. pallida and T. zebrina.
This plant grows in a dark corner of the park and has small flowers. Therefore, it is difficult to take a clear picture of these flowers. Last year, I took the photo of a piece of this flower in a closer view. It showed the details of the flower better, but the information of the scene was lost in it.
2011年7月5日火曜日
壮年の日の反逆:住民運動擁護の弁 2 (Rebellion in My Maturity: Defending Public Movements -2-)
Abstract: As continuation to the previous post, the latter half of my contribution to the organ of our labor union against the director's words published in the circular of our institute (1977) is reproduced. (The main text is in Japanese only.)
前報に続いて、私の勤務していた研究機関の所長が所の機関紙に書いた「年頭所感」(1977年)について、私が同所労組の機関紙に投稿した原稿の残りの部分を掲載する。
所長の「年頭所感」について:問題の核心をそらした
科学者らしくない発言(続き)
所長は原子力船「むつ」の問題でも、「実験過程ですこしばかり放射線漏れがあった」ものと書いておられますが、実際は出力1.4%ですでに設計値を越える漏れが検出されており、出力100%では1000倍以上になると報告されています。このことは、安全審査が政府のずさんな体制の中で行なわれていたことを示すものにほかならず、その意味で重大な事件であるといわなければなりません。原子力行政が安全を重んじない無責任なものである限り、住民は不安をぬぐい切れず、事態の責任の所在を明らかにすることを求め、「むつ」の寄港に反対するのは無理のないことで、これを非難することは出来ません。
次に、水俣の水銀中毒に似た症状の病気が発生すると「確たる証拠もないままに」住民が騒いだと書いておられます。そのような騒ぎの中に、行き過ぎが実際あったとすれば残念なことです。しかしながら、病気と付近の企業の工場廃液との関係に「確たる証拠」がなくても、無関係だという方の確かな証拠がない限りは、似た症状という一つの可能な証拠をもって住民が行動を起こすことは、公害の拡大を未然に防ぐためにはむしろ必要なのであり、住民がそれだけ神経をとがらせていなければ自分たちの健康が守れないような大企業の姿勢や科学技術行政が従来横行して来たところに、より大きな問題があるのではないでしょうか。
主題から少しはずれますが、人口急増に伴う食糧不足の解決が人類の一つの課題であるとの話に関連して述べられている所長のマルサス評価は、修正が必要であることにも触れておきたいと思います。マルサスの「人口論」は、彼の時代の人口増加と食料生産の増大の傾向をそのまま未来にわたって延長したのみで、彼の死後の科学技術の発展については、これを予測出来なかったという思考上の欠陥のため、歴史の現実からはほど遠い予見にしかならなかったのです。つまり、マルサスの警告した事態は、正しくいえば、所長の書かれたように「一層深刻になりつつある」のでなく、科学技術の発展がマルサスの到底予見し得なかった人口増加率を支えるという形で現実には避けられて来たのです。(といっても、避けられて来たという最近の傾向をそのまま延長して考えることは、マルサスのわだちを踏む結果になる恐れがあることはいうまでもありません。)
投稿が大分長くなりましたので、石油蛋白、SCP、リジンの問題についてはいちいち論じませんが、本稿の最初に引用した所長の「年頭所感」末尾の文、「安全性の問題を巧みについた…」というところに所長のお考えは要約されているわけで、これに対する反論を述べて終わりにしたいと思います。
所長は冒頭の近くで、科学の「恐ろしい悪魔の半面」に対し「科学者たるもの」は「自ら戒めなければならない」と述べながら、安全の問題を軽視して通ることで、どうしてこの自戒が達成出来るとお考えなのでしょうか。公害病に苦しむ方がたは水俣に限らず、大阪府下にも大勢おられるという現実の中で、府立研究機関の一つの長である所長が安全を重んじる立場を敵視したような、的はずれの「科学不在」論を書かれたことは、誠に恥ずかしく残念なことだといわなければなりません。
[本稿の一部を書くに当り、三宅泰雄・中島篤之助編『原子力発電をどう考えるか』(時事通信社)、田中一著『現代と自然科学』(汐文社)を参考にしました。](逆同人)[労組機関紙 No. 2190 (1977年2月4日)]
(続く)
ヒメクチナシ (Bush Gardenia)
ヒメクチナシ(姫梔子、アカネ科)、別名コクチナシ。2011年6月22日、わが家の庭で撮影。
Bush gardenia; botanical name, Gardenia jasminoides var. radicans; family, Rubiaceae. The photo was taken in our yard, June 22, 2011.
2011年7月4日月曜日
壮年の日の反逆:住民運動擁護の弁 1 (Rebellion in My Maturity: Defending Public Movements -1-)
Abstract: Anti-nuclear power campaign is now becoming active in Japan, and I remember that I posted my opinion under a pen name to defend public movements including that of anti-nuclear power, on the organ of our labor union against the director's words published in the circular of our institute (1977). I also coauthored a similar manuscript in a gentle tone published in the same circular. Those contributions are again recorded here after many years. (The main text is in Japanese only.)
反原発運動が盛んになりつつあるいま、ふと思い出した。私の勤務していた研究機関の所長が所の機関紙に書いた「年頭所感」(1977年)について、私はまず同所労組の機関紙に、反原発を含む住民運動を擁護する反論をペンネームで投稿し、次いで、部門を異にする労組員3名との連名で、少し表現を和らげた形でながら、所の機関紙に同様の主旨の感想文を投稿したのだった。それらの機関紙を保存してあったので、ここに往時の投稿を何回かに分けて再録したい。
所長の「年頭所感」について:問題の核心をそらした科学者らしくない発言
所長は所の機関紙一月号の「年頭所感」の中で、環境、公害、原子力などの問題について、これらにおいては「科学的な理屈を抜きにしてムードだけがまかり通ることが多い」とか、「このような議論の多くは、攻めるに易く守るに難い安全性の問題の弱点を巧みについた一部学者の巧妙な戦術に一般大衆がおどらされていると思う」と述べておられます。前者は、自分たちのいのちと暮らしを守るために真剣に考え、たたかっている住民たちの運動を指し、後者は専門的な知識と分析に基づいてこれらの運動を支援する立場をとる良心的科学者の言動を指したものです。
所長の発言こそは、事実を深く見つめて十分検討するということをされていない、まさにムード的な非難だと思います。文中では二、三の具体例を挙げて、一見科学的と見える批判を展開されていますが、いずれも問題の核心をとらえてはおらず、安全性重視の立場を非難する正当な理由とはなっていません。
まず、「原子力アレルギー」についてですが、原子力発電では、電源開発調整審議会が産業界・電気事業会のみの視野に立って、高度経済成長政策の一環として試算した安易な計画に根本的な欠陥があることを見落としてはなりません。この電調審試案をうのみにした原子力委員会の「原子力開発利用計画」は、ウランの確認埋蔵量と可能採取量から考えられる核燃料不足、日本国民の蛋白食糧の重要な供給源である水産業に大きな打撃を与える海水汚染と温排水の影響、放射性廃棄物処分の困難など、多くの問題をかかえたまま、原子力発電計画を強硬推進しようとするものです。わが国の将来を真に科学的に考えようとするならば、このような無理押しの計画に対し、批判が出るのは当然で、これは決して「原子力アレルギー」ではありません。
また、所長は原子力発電のささいな事故を大事故のように言いふらす人たちがいると書いておられますが、原子炉で本当の大事故が起これば、周辺の住民がヨウ素131などの被曝を受け、場合によっては生命の危険さえ受ける可能性が十分にあることから、そうした事態を未然に防ぐため,小さな事故でも普通の工場での事故より重視すべきであるのは当然であるとともに、本格的な事故も相次いで起こっているのです。たとえば、関電美浜原発一号炉は、運転開始7ヵ月後の1972年6月、約23%の蒸気発生器細管が使えなくなり、約6カ月間運転を停止しており、東電福島原発一号炉では73年、3〜4年に一度交換する燃料棒が1年半の使用で38本破損し、一次冷却水中に放射性物質を漏らしていたことが分かりました。(続く)(逆同人)[労組機関紙 No. 2189 (1977年2月3日)]
(続く)
キンギョソウ (Common Snapdragon)
キンギョソウ(金魚草、ゴマノハグサ科)。2011年6月8日、ウォーキング途中で撮影。
Common snapdragon, often – especially in horticulture – simply "snapdragon"; botanical name, Antirrhinum majus; family, Scrophulariaceae. The photo was taken on my way of walking exercise, June 8, 2011.
2011年7月3日日曜日
ランタナ (Lantana)
ランタナ(クマツヅラ科)。2011年6月8、17日、堺市・笠池公園とわが家で撮影。
Lantana; botanical name, Lantana camara; family, Verbenaceae. The photos were taken in Kasaike Park, Sakai, and our yard, June 8 and 17, 2011.
2011年7月2日土曜日
ウチワサボテン (Prickly Pear)
ウチワサボテン(団扇仙人掌、サボテン科オプンティア属)。2011年6月17日、ウォーキング途中で撮影。
Prickly pear in the genus Opuntia, which is also known as nopales or paddle cactus; family, Cactaceae. The photo was taken on my way of walking exercise, June 17, 2011.
2011年7月1日金曜日
読まれたページ・ベスト10:2011年6月末現在 (Top Ten Pages Viewed as of Jun 30, 2011)
このブログサイトのよく読まれたページ・ベスト10を、「全期間」(プロバイダーが統計を取り始めた時から昨月末まで)と「月間」(最近の30日間)について、以下の表に示す。(「全期間」での同じ記事についての Views の数字が、一ヵ月前より減っているのがいくつもあり、統計の正確さが、いささか疑問である。)
Top ten pages viewed of this blog site are shown in the tables below for "all time" (from the beginning of the start of taking statistics by the provider to the end of the last month) and "month" (the last 30 days). (Some posts now show a smaller number of views for "all time" than a month before, so that the accuracy of the statistics seems not to be highly reliable.)
全期間(2010年7月〜2011年6月) [All time (Jul 2010 – Jun 2011)]
Title | Date | Views | |
---|---|---|---|
1 | 日本語文章においての段落概念の欠如 (The Lack of the Paragraph Structure in Japanese Writing) | Jul 10, 2010 | 304 |
2 | シーベルトとベクレルという単位 (Units of Sievert and Becquerel) | Mar 21, 2011 | 185 |
3 | 東北地方太平洋沖地震 (Off the Pacific Coast of Tohoku Earthqquake) | Mar 12, 2011 | 134 |
4 | キンシバイ、ビヨウヤナギ (In Japanese only) | Jun 9, 2009 | 121 |
5 | 福島原発の事故 (Accident at Fukushima Nuclear Power Plant) | Mar 13, 2011 | 118 |
6 | 原発計画に関する湯川博士の言葉 1 (Hideki Yukawa's Words about Nuclear Power Development -1-) | Jun 11, 2011 | 102 |
7 | 文学者の原発責任に言及した文芸時評 (The Literary Review Referring to Literary Persons' Responsibility for Nuclear Accidents) | Apr 27, 2011 | 99 |
8 | 『チェルノブイリ:百万人の犠牲者』 ("Chernobyl: A Million Casualties" | Mar 30, 2011 | 77 |
9 | ムカゴトラノオ (Alpine Bistort) | Aug 18, 2009 | 66 |
10 | 原発計画に関する湯川博士の言葉 3 (Hideki Yukawa's Words about Nuclear Power Development -3-) | Jun 17, 2011 | 65 |
月間(2011年6月1日〜同年6月30日) [Month (Jun 1, 2011 – Jun 30, 2011) ]
Title | Date | Views | |
---|---|---|---|
1 | 原発計画に関する湯川博士の言葉 1 (Hideki Yukawa's Words about Nuclear Power Development -1-) | Jun 11, 2011 | 102 |
2 | キンシバイ、ビヨウヤナギ (In Japanese only) | Jun 9, 2009 | 78 |
3 | 原発計画に関する湯川博士の言葉 3 (Hideki Yukawa's Words about Nuclear Power Development -3-) | Jun 17, 2011 | 65 |
4 | 原発計画に関する湯川博士の言葉 2 (Hideki Yukawa's Words about Nuclear Power Development -2-) | Jun 13, 2011 | 61 |
5 | バラ 3 (Roses 3) | Jun 7, 2011 | 44 |
6 | 国の政策と自主・民主・公開の原則 (National Policy and the Principle of Autonomy, Democracy and Openness) | Jun 22, 2011 | 33 |
7 | 「美しき水車小屋の娘」の歌詞を見る (Browsing the Lyrics of "Die schöne Müllerin") | Jun 12, 2011 | 32 |
8 | 2011年5月分記事へのエム・ワイ君の感想 (M.Y's Comments on the Posts of May 2011) | Jun 20, 2011 | 28 |
9 | 5月半ばの花々-5 (Flowers in Mid-May - 5) | Jun 3, 2011 | 27 |
10 | シンビジウムとサフランモドキ (Cymbidium and Rain Lily Pink) | Jun 8, 2011 | 26 |
アメリカデイゴ (Cockspur Coral Tree)
アメリカデイゴ(亜米利加梯梧、マメ科)、和名カイコウズ(海紅豆)。2011年6月17日、ウォーキング途中で撮影。
Cockspur coral tree; botanical name, Erythrina crista-galli; family, Fabaceae. The photo was taken on my way of walking exercise, June 17, 2011.