2025年9月4日木曜日

2025年の美交会展 (Bikokai Exhibition 2025)

[The main text of this post is in Japanese only.]写真1. 水彩画『赤沢岳』。不透明水彩絵の具を使用。F6サイズ(409mm×318mm)。
Watercolor painting "Mt. Akazawa." Gouache. F6 size (409 mm x 318 mm).

 以下は私の出身高校(石川県立金沢菫台高校、現・石川県立金沢商業高校)の同窓会関西支部が発行する『一筆箋:関西そくさい便り』第4号(2025年8月発行)に掲載された私の文である。

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 毎回その年に描いた趣味の水彩画作品の写真を投稿するつもりでしたが、昨年は本誌への投稿締切日のみでなく、原作を出品する予定の美交会展(素人・玄人を含む、油彩、水彩、切り絵、書、写真、工芸など美術多分野の会員によって、堺市内で毎年1回開催されている無審査の展覧会)にも、作品の完成が間に合いませんでした。その作品は、昨年9月になってようやく完成し、今年の展覧会に出しましたので、今回はそれをご覧に入れます(写真1)。

 この作品は、『最新版 週刊日本百名山、No.15』(朝日新聞出版、2008年)の表紙になっている赤沢岳の写真(中山秀幸氏撮影)を参考にして描きました。赤沢岳は赤石山脈の長野県と静岡県にまたがる標高3,120.5mの山です。上記の冊子は、この山を、「威厳と風格を兼ね備えた南アルプスの宗家」と紹介しています。山名の由来は、同冊子に引用してある深田久弥の『日本百名山』の文に、「この山の南面から発して東流する沢に、赤褐色の岩石が大崩壊して押し流された。そこでその沢が赤石沢と呼ばれ、それが頂の山の名になった」と述べられています。深田はまた、その山頂の姿について、「私の記憶にあるあらゆる頂上のなかで、赤石岳のそれほど立派なものはない」とも書いていて、この山は百名山中でも格別容姿の優れた山のようです。私の絵は、写真をコンピューター加工したものを真似る手法を使い、元の写真よりいくらか明るく描きました。
写真2. 今年の美交会展会場内の、私の水彩画と長女のキルト作品が取り上げられた特別展示場所。(展示設定直後の、観覧者のまだいない時間に撮影。手前の台上にある作品は別の会員のもの)。
The special exhibition area in this year's Bikokai Exhibition featured my watercolor paintings and my eldest daughter's patchwork quilts. (The photo was taken just after the exhibition was set up, when there were no visitors yet. The work on the platform in the foreground belongs to another member.)

 なお、美交会展では数年前の展覧会以来、毎回一人の会員の過去からの作品を集めた特別展示コーナーを設けています。私は、本誌前号に記しましたように、長女(私と一緒に美交会会員になっています)のパッチワークキルト作品と合わせた親子作品集を昨年作りました。その一冊を美交会会長に進呈してあったことも影響して、今回は、私と長女の作品が合わせて特別展示の対象に選ばれました。そこで、写真1の作品の他、私の過去の水彩画5点と、長女のキルト作品(壁掛けの5点と壁際の卓上に置いた小物2点)が、さる5月20日から25日まで堺市立文化会館内の2室を使って開催された美交会展の一部を飾りました(写真2)。4月17日に卒寿を迎えた私にとって、良い記念行事ともなりました。

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