2017年10月29日日曜日

K・F 氏へ:最近の読書のことなど (To Mr. K. F.: About My Recent Reading etc.)

[The main text of this post is in Japanese only.]


最近読んだ本(詳しくは本文参照)。
Books I read in the past year. (As for "The Strangest Man", I read the last pages, which I had left unread since seven years ago. As for "It Must Be Beautiful", I'm still continuing to read it.)

K・F 様

 お手紙と京都科学カフェの興味深いレジュメ「真空の相転移—超高温・高密度の世界で起こること—」をお送りいただき、ありがとうございました。

 私は相変わらず、物理系の科学啓蒙書の類を英書で読んでいます。この 1 年ほどの間に読んだ本は次の通りです。
  • Neil Turok, "The Universe Within: From Quantum to Cosmos"
  • Pedro G. Ferreira, "The Perfect Theory: A Century of Geniuses and the Battle over General Relativity"
  • Graham Farmelo, "The Strangest Man: The Hidden Life of Paul Dirac, Quantum Genius"(何年も前に途中まで読んであったものの続きを読みました)
  • Carlo Rovelli, "Reality Is Not What It Seems: The Journey to Quantum Gravity"
  • Lee Smolin, "Time Reborn: From the Crisis in Physics to the Future of the Universe"
  • Michio Kaku, "Physics of the Impossible: A Scientific Exploration into the World of Phasers, Force Fields, Teleportation, and Time Travel"
  • Graham Farmelo, ed. "It Must Be Beautiful: Great Equations of Modern Science"(続読中)
ご興味のある本があればお送りします。(アマゾンで書名を検索すると、専門家や読者たちの批評をご覧になれます。)

 貴殿は思い立って力学を勉強していらっしゃるとのことですが、私も 2、3 年前に Leonard Susskind and George Harbovsky, "The Theoretical Minimum: What You Need to Know to Start Doing Physics" という本で、力学を少し学びました。100 ページ目ぐらいに Lagrangian が出てくる、モダンで読みやすい本です。しかし、誤植等が結構多くあることに気づいたからだったでしょうか、本文全 211 ページのうちの、141 ページで中断したままです(数式の正誤表はインターネット上に掲載されていますが、言語表現の間違いについての修正は載っていないようです)。

 4 月初めに東京で高校同期関東在住者会があり、上京したついでに、宿泊した学士会館へ M・Y 君と A・M 君に来て貰い、歓談しました。A・M 君は『荒勝文策と原子核研究の夜明け』(仮題)という本を執筆中ということです。M・Y 君はいまも、私のブログへの感想をメールで送り続けてくれています(最近は新しい記事を書く頻度が全く減ったのですが)。

 [...省略(私の白内障手術に関する記述)...]ウォーキングは 5000 ないし 6000 歩程度、天気のよい日にだけ続けています。

 さる 19 日から明 24 日まで、美交会展が北野田の堺市立東文化会館で開催されており、水彩画を 1 点だけ出品しています。ブログにそのイメージを掲載しましたので、次のURLでご覧頂ければ幸いです。
  https://ideaisaac2.blogspot.jp/2017/09/my-watercolor-jizo-dake-mt-hoo.html

 不順な気候のもと、くれぐれもご自愛下さい。

 T・T


 引用時の注:K・F 氏は大学院の 1 年後輩で、元職場の同僚でもあるが、年齢は私より 3 歳ほど上である。氏からの手紙は郵便で届き、この返信はメールで 2017 年 10 月 23 日に送った。引用に当たって、若干の補足・修正をしたところがある。

2017年10月18日水曜日

ショウキズイセン (Golden Spider Lily)

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わが家の植木鉢に咲いたショウキズイセン。2017 年 10 月 11 日撮影。
Flowers of golden spider lily in the flower pot of my house; taken on October 11, 2017.

 先日、植木鉢にヒガンバナ状の黄色い花が、葉を伴わない何本もの茎からたくさん咲いているのに気づいた。そういう植物を植えてあったことを全く忘れていた。園芸用のノートを取り出してみると、「ショウキズイセン(別名・黄色リコリス、ヒガンバナ科)」というものの球根を一昨年夏頃に植えたことが分かった。パソコン上の写真をたどってみると、その年の 10 月 1 日に茎が 1 本だけ伸びて花を咲かせている写真があるが、昨年は咲かなかったのか、撮っていない。

2017年10月8日日曜日

奈良への日帰りバス旅行 -3- (One-Day Bus Trip to Nara -3-)

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奈良豆比古神社。
Naratsuhiko-jinja Shrine.


奈良豆比古神社のクスノキの巨樹(奈良県指定天然記念物)。
Giant camphor tree of Naratsuhiko-jinja Shrine (a Natural Monument designated by Nara Prefecture).


旧奈良少年刑務所正門。
The main gate of former Nara Juvenile Prison.


旧奈良少年刑務所本館。
Main building of former Nara Juvenile Prison.

 般若寺の見学後、30 名の一行は 3 班に分かれ、それぞれ一人のボランティアガイドの案内で「奈良きたまち」の散策に赴く。まず、奈良豆比古神社(ならづひこじんじゃ)を訪れた(1 枚目の写真)。ここは、光仁天皇の父・施基皇子(志貴皇子)を祀る古社で、10 月 8 日に奉納される伝統芸能・翁舞が有名であることから歌舞音曲の司神とされている。ちょうど翁舞の奉納を 4 日後に控えて、境内ではその舞台の準備が始められていた。本殿裏に自生するクスノキ(樹齢 1000 年余、樹高約 30 m)は、奈良県の天然記念物に指定されている(2 枚目の写真)。

 ほかに、次の箇所も見て歩いた。鹿せんべいの製造元・武田商店、明治 16 年創業の植村牧場、2020 年をめどにホテル等の複合施設を開業する計画という奈良少年刑務所跡(3、4 枚目の写真)、鎌倉時代に造られたハンセン病などの重病者を保護・救済した福祉施設・北山十八間戸(きたやまじゅうはちけんこ)、歌人・会津八一が「ならざかの いしのほとけの おとがひに こさめながるる はるはきにけり」と詠っている夕日地蔵。

 天候に恵まれたよい旅で、バスが天王寺へ帰着したのは午後 4 時 15 分頃という早い時間だった。帰宅すると、歩数計は 1 万 2 千歩を示していた。(完)

2017年10月7日土曜日

奈良への日帰りバス旅行 -2- (One-Day Bus Trip to Nara -2-)

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般若寺境内のコスモスの花と本堂。
Cosmos flowers and main hall of Hannya-ji temple.


般若寺境内のコスモスの花と観音石仏。
Cosmos flowers and stone Buddhist image in the precincts of Hannya-ji.


般若寺の十三重石塔(重要文化財)。
Thirteen-storey pagoda (Important Cultural Property) of Hannya-ji.


般若寺の楼門(国宝)。
Two-story gate (National Treasure) of Hannya-ji.

 バスの一行は、奈良市中心部の「ホテルアジール・奈良」で「奈良のちゃんこ・はっけよい鍋御膳」の」昼食をとり、午後、奈良市北東部にある般若寺を訪れる。ここは、コスモス寺の名で知られ、コスモスの花がちょうど美しく咲いていた(1、2 枚目の写真)。

 1 枚目の写真の奥に見える本堂は、戦国時代に旧金堂が焼けたあと、寛文 7 年(1667 年)に再建されたもので、奈良県指定文化財である。本堂の南正面には、鎌倉時代の建長 5 年(1253年)頃に造られた、高さ 12.6 メートルの十三重石塔が、日本の代表的な石塔の一つとして存在する(重要文化財指定、3 枚目の写真)。

 入母屋造・本瓦葺きの楼門(2 階建て門、4 枚目の写真)も、鎌倉時代(13 世紀後半)に建立された、楼門遺構として日本最古の作例で、国宝になっている。境内のあちらこちらや楼門の下には、水彩でスケッチをしているグループが散らばっていた。(つづく)

2017年10月6日金曜日

奈良への日帰りバス旅行 -1- (One-Day Bus Trip to Nara -1-)

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上の 2 枚とも、ホトトギス属の花。白毫寺の境内で。
Both the above photos show flowers of toad lilies; taken in the precincts of Byakugō-ji.


シュウメイギク。白毫寺の境内で。
Japanese anemone; also taken in the precincts of Byakugō-ji.


白毫寺の境内から見た奈良市街。
Nara city viewed from Byakugō-ji Temple.

 さる 10 月 4 日(水)、「関西花の寺 25 カ所 花めぐり第 7 回:大和花寺と奈良きたまち散歩」と銘打った、トラベル日本社の日帰りバス旅行に妻と参加した。8 時 30 分に私たちを乗せて天王寺を出発したバスは、 9 時に梅田でも集客し、まず、奈良市の南東部にある白毫寺(びゃくごうじ)へ向かう。

 白毫寺は春のゴシキツバキと秋のハギで名高いが、時期が遅かったのか、そもそも近年はあまりよく咲かないのか、100 段あまりの石段に沿って咲き乱れるはずのハギの花は、少ししか見られなかった。代わりに、境内に咲いているホトトギスとシュウメイギクの写真を撮って来た(1、2 枚目の写真)。この寺は、春日山の南に連なる高円山の山麓にあって、境内からは、奈良市街が一望できることでも知られている(3 枚目の写真)。

 白毫寺を去る際に、振り返って石段から山門に至る眺めを写真に撮ろうとしたが、参加者の多くが私たちの後から降りてくるところだったので、撮影をあきらめた。したがって、この寺の訪問では、寺らしい写真を 1 枚も撮らないで終わった。(つづく)

2017年10月2日月曜日

伊藤千尋さんへのインタビュー記事「守りたい9条:私たちには世界に誇る憲法がある」


 「『9条加憲』をどう見るのか、『改憲』が実現すると社会はどう変化するのか。世界からみた9条の価値について聞きました」として、全日本民医連の雑誌『いつでも元気』2017 年 10 月号が、国際ジャーナリスト・元朝日新聞記者・「九条の会」世話人の伊藤千尋さんへのインタビュー記事を掲載しました。

 伊藤さんは、「9条は日本人だけのものじゃない、世界の人のためのものです。だから世界のあちこちで『9条っていいな』と思われているのです。日本人には9条の大切さや、この憲法は世界があこがれる憲法なんだということを、もっと知ってほしいと思います」などと語っています。全文はこちらに掲載されていますので、ぜひお読みください。

 (本ブログ記事は、筆者が作成している別のブログ「平和の浜辺:福泉・鳳地域『憲法9条の会』」からの転載です。)

2017年10月1日日曜日

網戸の外側にとまったチョウ (The Butterfly Staying outside the Window Screen)

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Top, picture taken with the sky in the babckground; middle, with the the house next door as the background; bottom, with forced flash.

 前の記事に続いて、また、チョウの話になる。先日、書斎の窓の網戸の外側にアゲハチョウがとまっていたので、写真を撮った。最初は背景に隣の家が写らないよう、見上げる姿勢でカメラを構え、背景を空にして撮ったところ、いかにも逆光写真という結果になった(上掲の 1 番上のイメージ)。次に、隣家が入るのを構わずに撮ると、チョウの姿はかなり明るく撮れた(二つ目のイメージ)。そこでさらに、カメラを強制フラッシュのモードにしてもう一度撮ると、羽の模様は最も綺麗に出たが、網戸の網が白く目立ち、チョウの姿を邪魔しているような写真になった(3 番目のイメージ)。

 チョウの姿勢では、最初のものが羽をピンと張っていて最もよく、2、3番目の写真の時は、羽を尾部の方へ垂らした、いわばだらしない姿だった。どの写真も一長一短ありである。もっと撮ってみたかったが、3番目の写真を撮って間もなく、チョウは飛び立ってしまった。——ということで、この件について記事を書くならば、いま書いた通りの説明をして、3 枚の写真をまとめて載せるしかないと判断した。