2018年9月20日木曜日

水彩画『燕岳』 (My Watercolor "Mt. Tsubakuro")

[The main text of this post is in Japanese only.]


 来たる 2018 年 10 月 18 日(木)から 23 日(火)まで、堺市東区北野田の東文化会館で開催される『第32回・美交会展』(主催・堺の文化をすすめる市民の会)に出品する予定の水彩画を、9 月 18 日に完成した。ホルベイン不透明水彩絵具とホルベイン紙 F6 を使用した。文献 1 の表紙写真を写真に撮り、その下部をカットした形でパソコン画面に大きく表示したものを参考にして描いた。文献 1 の目次上部にある説明によれば、その表紙写真は、白籏史朗氏の撮影による、燕山荘北方から見た燕岳(つばくろだけ;長野県にあり、標高 2,763 m)である。文献 1 内の鳥瞰図と比較すると、左手前から右奥へかけて、斜面にそれぞれ多くの残雪を抱いてそびえる大きめの頂は、燕岳、北燕岳、奥北燕と分かる。

 パソコン上の写真では、元の写真より色彩が全体に明るくなっており、絵では前者、つまり複製写真の色調を採用した。写真説明から分かる方角と元の写真の色合いから推定すると、日が西に傾いた夕方近い光景と思われるが、そうと気づいたのは、明るめの着彩をかなり進めてからだった。そのため、絵中の空と遠景の山々には、夕方らしさが失われている。雪面の半影的な部分がわずかに赤味を帯びているのは、元の写真が夕景である影響かもしれない。

 同じ複製写真を参考にして、妻が知人・友人へ送る賀状の挿絵にするための簡単な水彩画(F1 サイズのスケッチブックにペンと透明水彩絵の具を使用)を昨年末に短時間で描いた(元日のブログ記事に掲載)。形が不正確で粗雑ながら、勢いのよさではそれも捨てたものではないと思うのは、独りよがりだろうか。

 追記:妻がグループ登山でこの山に赴いたのは 2004 年 10 月 22 日から 24 日にかけてで、23 日には燕山荘に宿泊した。その夕方、新潟県中越地震が発生し、大きな山荘ながらも、激しく揺れて怖かったそうだ。なお、上掲の写真を撮った後で絵を点検すると、デッサンにありながら着彩を忘れた 3 カ所の細部に気づき、その修正をして仕上げとした。(2018 年 9 月 26 日)

 文献
  1. 『週刊 続日本百名山』No. 2(朝日新聞社、2002)。

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