2023年1月1日日曜日

2023年初めのごあいさつ (Greetings for the New Year of 2023)

[The main text of this post is in Japanese only.]
妻の年賀状の挿絵として、彼女が登った思い出の山の一つである白山[主峰・御前岬(右奥、標高2,702m)と、直下に翠ヶ池を擁する剣ヶ峰(左手前)]を私が描いたもの。『最新版 日本百名山』No. 44(朝日新聞社、2008)の表紙写真を
参考にした。
A picture I made for my wife's New Year card, showing Mt. Haku,
one of the mountains she climbed.

新年おめでとうございます

亀は歩みは眠る長閑かな ——尾崎紅葉

この句がどういう状況で詠まれたかを知りませんが 真の長閑さは世界中から戦争がなくなってこそ得られると思います そのための努力が亀の歩みのようであっても 大切にしたいものです

皆様のご健康とご幸福をお祈りします

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2022年12月17日土曜日

失礼な言葉「勇気を与えたい」(Rude Japanese phrase "yuki o ataetai")

[The main text of this post is in Japanese only.]
失礼です。

 近年、スポーツ選手たちがよく使っている「(自分が活躍することによって、皆さんに)勇気を与えたい」という言葉が気になる。子供たちを前にしての発言ならばよいが、災害などにあった一般の人々をも対象にしている場合が多い。文献 [1] の「与える」の説明には
自分の物を他人に渡し、その人のものとする。やる。▽現在では上の者が恩恵的な意味で授ける場合に使う。
とある。最近、「〜してあげる」という言葉が「上から目線」だと感じる人が増えているようだが(これについては別途記事にしてみたい)、「与えたい」こそは「上から目線」なのである。「勇気を差し上げたい」とでも言って貰いたい。

 なお、文献 [2] に「与える」の使い方について、『デジタル大辞泉』(小学館)を引用しての親切な説明がある。


 文献
  1. 西尾実ほか編、岩波国語辞典第5版 (1994)
  2. 井上明美、第32回「感動を与える」、Web日本語:日本語マナーの歳時記 (2013) [https://www.web-nihongo.com/j_manner/jm_p032/]
(2022年12月17日一部追記)

2022年12月16日金曜日

過剰な「させていただく」(Excessive Japanese expression "sasete itadaku")

[The main text of this post is in Japanese only.]
誰に使役されているつもりなのか

 「〜させていただく」という言葉は、相手からの依頼、許可、厚意、恩恵などがあって「〜する」場合の丁寧表現としては妥当である(文献 [1])。そういう条件下でない場合に使うのは、いかにも過剰な表現であるが、最近、あまりにもよく耳にする。「させる」は使役の助動詞である。自発的に行なっていることについて、「〜させていただいております」というのを聞くと、「誰に使役されているつもりなのか。日本国憲法が主権在民主義の憲法であることをお忘れか」と問いかけたくなる。謙譲が行き過ぎれば、卑屈となる。過剰な「〜させていただいております」を使う人たちには、「卑屈」の意味も分かるまいから、文献 [2] からその意味を引用しておく。「自分をいやしめて服従・妥協しようとする、いくじのない態度」である。

 文献
  1. 井上明美、第10回「させていただきます」1、Web日本語:日本語マナーの歳時記 (2011) [https://www.web-nihongo.com/j_manner/jm_p010/]
  2. 西尾実ほか編、岩波国語辞典第5版 (1994)

2022年12月15日木曜日

「〜になります」の間違った使い方 (Wrong usage of the Japanese phrase "... ni narimasu")

[The main text of this post is in Japanese only.]
「これがコーヒーに成るのですか。じゃ、今は何なのですか。」

 「〜です」の丁寧な表現のつもりで「〜になります」という言い方が始まって久しい。私の幼友達だった故・Aさんは、高校の国語の先生だった。十数年前に会った時、次のような話をしていた。
 最近、喫茶店でコーヒーを注文すると、持って来た店員が「コーヒーになります」と言うので、わたしは、「これがコーヒーに成るのですか。じゃ、今は何なのですか」と言ってやるの。すると、店員はキョトンとしてるよ。
丁寧言葉のつもりでの「〜になります」は、この例のように、飲食店やコンビニのアルバイト店員が使い始めたらしく、バイト敬語とも呼ばれているそうだ。しかし、最近はテレビを見ていると、大学の教官でさえも使っているから驚く。文献 [1] を読んで学んで貰いたい。


 文献
  1. 「になります」は敬語ではない! 正しい用法を例文で解説、記事ブログ (2020) [https://記事作成代行.jp/ninarimasu/]

2022年12月14日水曜日

嫌いな言葉「スピード感を持って」(The phrase I dislike, "with a sense of speed")

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必ずしも迅速に行うことにはならない。

 「スピード感を持って」という言葉は、すでに安倍元首相・菅前首相の時代から、首相をはじめとする政治家たちの発言によく使われるとして批判されて来ている [1, 2]。しかしながら、政治家たちは今なお盛んにこの言葉を使っている。「感をもって」では、必ずしも実際に迅速に行うことにはならない。それをもって、迅速に進まなかったことの言い訳にしようという魂胆があるかのようである。また、カタカナ語を使うことが格好よいとでも思っているかのようである。政治家たるものは、「迅速に進めます」と、簡潔・正確な日本語でその決意をいい切るべきである。

 文献
  1. 道浦俊彦「スピード感をもって」、読売テレビ 道浦俊彦TIME (2020) [https://www.ytv.co.jp/michiura_time/contents/202004/5on9aksin1r4q5ra.html]
  2. 青沼陽一郎『「スピード感をもって」とは? 国語力疑わしい菅首相』、JBpress (2021) [https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/64286]