2009年11月11日水曜日

ピアノ・リサイタル (Piano Recital)

 昨10日の19時から、ウェスティホール(堺市立西文化会館)で「ショパンの秋」と題して、スタニスラフ・ジェヴィツキのピアノ・リサイタルがあり、聞きに行った。

 ジェヴィツキは1987年にモスクワに生まれた。母はショパン国際コンクールで第2位となり、名うての「ショパン弾き」といわれた、ロシアのタチアナ・シェバノワ。父はポーランドのピアニストとして、また指揮者として活躍しているヤロスラフ・ジェヴィツキ。幼少時に親元を離れてピアノの研鑽を積み、わずか5歳でリサイタル・デビューした。2003年1月にニューヨーク・カーネギーホールで、同年11月に初来日リサイタルを開き絶賛された。21世紀ピアノ界の新星として注目の存在という。

 プログラムは「幻想即興曲」「バラード第1番」「英雄ポロネーズ」という名曲を中心に、練習曲、ワルツ、エコセーズなどの小佳品が散りばめられ、聞きやすく組み立てられていた。

 「幻想即興曲」は、大学生時代の初めまでピアノを習っていた長女がよく練習していた曲で、彼女自身の結婚式でも演奏したものである。そういう曲を聞いていると、当時のわが家の様子などがいろいろ思い出されたりするのは、不思議でもあり、面白いことでもある。

 雨の中を徒歩で会場へ行くことになったので、ぬれて傷んでもよいようにと、最近ほとんど使っていなかった古い革靴を引っ張り出して履いて行った。少し歩いたところで、靴のカカトがなくなったような感触になったが、雨水がしみ込んだせいだろうと思っていた。ところが、会場へ着いて足もとを見て驚いた。左足の靴底が1センチほども外側へ向けて、ずれてしまっていたのである。帰路の途中で、とうとう左足の靴底は、歩くたびにぺらんぺらんと、はためくまでになった。帰宅後、靴を脱いでひっくり返してみると、両足ともカカトはとっくになく、側面と底の接着が大部分外れて、水が侵入し放題の状態だった。芸術の宵に、とんだ災難であった。

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