5月の「湯川秀樹を研究する市民の会」例会で、世話人の HM 氏から、湯川ポテンシャルが修正クライン・ゴードン方程式の解であることを xyz 座標でチェックする計算の紹介があった。湯川ポテンシャルとは、湯川博士が中間子の存在を予測してノーベル賞受賞の対象となった論文に出てくる、中性子と陽子の間に働く力の場を表す関数で、exp(-λr)/r という形のものである。私は極座標ならば簡単にチェックできることをコメントし、フェルミの教科書にあった解の導出方法の概略も紹介した。その方法について後日 PDF ファイルにまとめたものをこちらでご覧になれる。
Random writings of a retired physicist
Continuation of "Ted's Coffeehouse" (now being restored in archives of this site)
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2006年5月26日金曜日
2006年5月13日土曜日
湯川博士が日系フランス人? (Was Hideki Yukawa a Japanese-French?)
以前 "Macmillan Dictionary of the History of Science" [W. F. Bynum, E. J. Brown, Roy Porter, ed. (Macmillan, 1981)] という辞典のペーパーバック版 (1988) を買い、巻末の人名索引を見て驚いた。
Yukawa, H. (1907– )
Japanese-French physicist
となっているのだ。湯川秀樹博士が日系フランス人などという話は聞いたことがない。せっかく買ったこの辞典が信用できなくなった。ノーベル賞物理学者のマレー・ゲルマンも、「1カ所でも間違いがあれば、私はその本全体を信用できない」というようなことをどこかに書いていた。
ちなみに、この辞典では、湯川博士の名前が Cosmic rays、Elementary particles、Nucleus の3項目に登場し、Elementary particles の項には中間子に関係して、20行ほど(この項目の1/4近く)の最も長い記述がある。
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