2014年10月3日金曜日

K・F 氏へ:心がぐらつく (To K. F: My Mind Has Been Shaken)

[The main text of this post is in Japanese only.]


Farewell to Reality written by Jim Baggott and The Universe edited by John Brockman.

2014 年 10 月 2 日

K・F 様

 10月1日付けメール、ありがとうございました。

 ResearchGate[注:リンク先は同インターネット・サービスのの私のプロフィル・ページ]は登録して、後は放っておいて、気の向くときに眺めるだけでもよいので、ひるまないで参加されることをお勧めします。無理にとはいいませんが。

 秋田大学の地球科学コース受講やアメリカ西部海岸への旅行など、お元気なご活躍ぶりに感服しています。アメリカの土産話を期待しています。

 私は、今月 10 日に東京で、大連にいたときの小学校の同窓会総会(一同が高齢化し、今回が最終回)が開催されますので、前日に上京します。その夕方、逗子市から Y 君、我孫子市から M 君が来てくれて、木村研のミニ同窓会を持つ予定です。

 F さんは anthropic cosmological principle(人間原理)が提唱されたばかりの頃、それに興味を持っておられましたね。私は、その考えはコペルニクス以来の宇宙観・物理観に反すると思っていました。 最近、science writer の Jim Baggott が著した "Farewell to Reality: How Modern Physics Has Betrayed the Search for Scientific Truth" (Pegasus, 2013, paperbound) という本を読みました。Baggott はその本において、multiverse、anthropic cosmological principle、super-symmetric particles などの現代の宇宙物理学・物理学の理論には観測的、実験的根拠がない、もしくは原理的に得られない、として、それらの説を "fairy-tale physics" と呼んでいます。これを読んで、私はわが意を得たりと思いました。

 しかし、続いて、John Brockman 編の "The Universe" (Harper Perennial, 2014, paperbound) という本を読み始めたところ、"fairy-tale physics" は、必ずしもそう呼ばれるべきものではないのではないか、と心がぐらついています。この本には 20 名近くの著名な宇宙物理学者、物理学者たちが最近の理論を分りやすい言葉で述べていて、super-string theory で無数の解の存在が予想されることは、multiverse や anthropic cosmological principle につながる、といわれると、なるほどと思わされるのです。

 では、ご旅行の無事を祈っています。

 T・T

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