2020年2月20日木曜日

A・M 氏へ (To A. M.)

[The main text of this post is in Japanese only.]


『窮理』誌、第 14 号(2020 年)の表紙。
Cover of the magazine KYUURI, No. 14 (2020).

A・M 様

 メール、ありがとうございました。なんとか元気にしております。

 「激動のパリ一九六八年」[注 1]は、まことに感激的で、一気に読みました。まず、「アン、ウ[注 2]と書いてあるが、どういう意味か」が面白かったです。私は、フランスの人たちは英語を知っていても話さないという噂を聞いて、外国旅行でもフランスを敬遠しました。サクレー研究所の改革闘争「五月革命」やフランツ・レハール夫妻のことは貴重なお話だと思います。

 『窮理』とはどういう雑誌だろうかと、インターネットで調べました。物理系の科学者が中心になって書いた随筆や評論、歴史話などを集めて、窮理舎が電子媒体を中心に年間不定期(2、3回)刊行しているものですね[注 3]。

 私が最近ブログに書きました多少なりとも物理に関連する文は、「N・T氏へのメール -1-」〜「同 -9-」(2019 年 10 月〜12 月;真木君の思い出にも触れてあります)、「水滴の『ぽちゃん』」、「水滴の『ぽちゃん』(2):1960 年代の研究」(2020 年 1 月)、「『チコちゃんに叱られる!』で知った『しっとり感』の研究」(2020 年 2 月)などです。[ ... 中略 ... ]ご笑覧いただければ幸いです。

 くれぐれもご自愛下さい。

 T. T.

引用時の注
  1. 『窮理』誌、第 14 号、p. 2(2020 年)。
  2. 「アン」と「ウ」は、それぞれ英語の "in" と "out" のフランス語式読み。
  3. この件については、「フランス人が英語を話さないワケ」(ブログ『南フランスの風便り〜観光ガイドの見聞録』の記事、2017 年 2 月 9 日)が参考になる。
  4. この節は、ここへの引用にあたって修正を加えた。

——————————
 「人気ブログランキング」へ一票を!

2020年2月17日月曜日

「雪が降る あなたは来ない」/「街は整う 人は戻らない」("Snow falls, you don't come" / "Town is ready, people don't return")

[The main text of this post is in Japanese only.]


2020 年 2 月 17 日朝付け『朝日新聞ニュースレター』から。
From Asahi Shimbun Newsletter dated February 17, 2020.

 2020 年 2 月 17 日朝付け『朝日新聞ニュースレター』(e メール)のトップに上掲の写真と見出しがあった。東日本被災地の、人が戻らない現実を報じている記事の紹介である。「記事を読む」の文字をクリックして出てきた記事の見出しは、「人が 4 割も減った街で 若者『俺だけ逃げるわけには…』」となっていて、e メールの見出しとは異なる。私がここに書きたいと思ったのは、e メールの見出し「街は整う 人は戻らない」から連想した歌詞との対比だったので、e メールのスナップショットを掲載した。

 連想した歌詞は、「雪が降る あなたは来ない」である。『雪が降る』(詞・曲=サルヴァトーレ・アダモ、訳詞=安井かずみ)の冒頭だ。この歌は中古品で最近買った『鮫島有美子 愛唱歌集 III』(CD 5 枚組、日本コロムビア、1999)で知った。

 「雪が降る あなたは来ない」では、前後二つの文が、この場合、どちらも寂しさを表しているが、それは個人的・情緒的な寂しさである。いずれは回復する望みもある。

 他方、「街は整う 人は戻らない」では、前の文が本来寂しくないはずの内容であり、全体として寂しさが一層大きく深い。それは社会的荒涼感であり、回復の見通しもつき難い。

——————————
 「人気ブログランキング」へ一票を!

2020年2月15日土曜日

わが家の梅の木 (Plum Tree in My Yard)

[The main text of this post is in Japanese only.]


わが家の庭に咲いた梅の花。2020 年 2 月 2 日撮影。
Plum blossoms blooming in my yard, taken on February 2, 2020.

 わが家の庭に、もう樹齢 50 年以上になる梅の木がある。小さな木だが、かつてはいくつもの実も生ったものである。いつの頃からか、実は全く見なくなった。地上から数十センチのところで二股に枝分かれしていて、その一方は一昨年あたりから枯れ気味になっている。もう一方も昨年は元気がなく、小さな花をほんの少し咲かせただけだった。しかし、今年は元気が少し戻って、上掲の写真のように、寂しくない程度の花をつけた。この調子で復活してくれればよいのだが。

——————————
 「人気ブログランキング」へ一票を!

2020年2月12日水曜日

「生涯一捕手」野村克也さん逝く ("Lifelong Catcher," Katsuya Nomura Dies)

[The main text of this post is in Japanese only.]


野村克也さん死去についての私のツイート。
My tweets about the death of Katsuya Nomura.

 プロ野球で戦後初の三冠王に輝いた名キャッチャーだった野村克也さんが 2020 年 2 月 11 日死去した。私と同年齢の 84 歳だった。彼が残した言葉の一つ「生涯一捕手」(英訳すれば、"I was a lifelong catcher." だろうか)は、私の「生涯一研究者」という目標と重なり、好んだものだ。彼が監督になったときには、裏切られたような気もしたが。彼は監督としても日本一に 3 回輝いた。

 11 日は祭日で夕刊がなく、12 日の『朝日新聞』は彼の死去を第 1 面のトップで報じた。しかし、その見出しや記事の先頭付近には「生涯一捕手」の言葉はなかった。インターネットで検索すると、『東京新聞』や『サンスポ』がこの言葉を見出しに掲げていた。そこで、これらの記事を私のツイッターとフェイスブックの投稿にそれぞれリンクした。ご冥福を祈る。

 (2020 年 2 月 12 日 14:22 修正)

——————————
 「人気ブログランキング」へ一票を!

2020年2月8日土曜日

『チコちゃんに叱られる!』で知った「しっとり感」の研究 (Learned the Study of "Shittori Feel" from NHK TV Show "Chiko-chan Scolds You!")

[The main text of this post is in Japanese only.]


野々村教授らによる「しっとり感」のオンライン研究論文のトップ部分。
Top part of an online paper on "shittori feel" by Prof. Nonomura and others.

 2020 年 2 月 8 日(土)午前 8:15~午前 9:00 に再放映された NHK 番組『チコちゃんに叱られる!』を見た。チコちゃんの出題中に「『しっとり』という感触の正体は?」というのがあり、チコちゃんの回答は「2 段階の摩擦力」だった。その取材に番組スタッフが訪れたのは山形大学の野々村研究室である。野々村教授らは昨年、イギリスの科学雑誌に「しっとり感」についての論文を発表したのである。

 その論文では、「しっとり」とは、「ベタッとしてスルーッ」とする、2 つの感触が組み合わさることで感じるものと説明しているそうだ。番組では、野々村研究室オリジナルの摩擦評価装置「バイオミメティック触感センシングシステム」のセンサーで評価対象に触れ、そしてさらに、なでる時の摩擦抵抗の変化を記録する実験を見せた。「しっとり感」のよい表面では、最初に「ベタッ」に相当する高い摩擦力を示し、そのあと「スルーッ」に対応する低い摩擦力が続いた。

 「しっとり」に完全に等価な言葉は外国の言語にはなく、日本人独特の感覚であるらしいという。そういう感覚の物理的原因について研究し、国際的に読まれる専門誌に発表したとは、すばらしいことである。寺田寅彦が生きていたならば、さぞ喜んだであろう。

 インターネットで調べると、野々村教授らの研究が掲載されたのは文献 1 であり、2019 年 9 月に朝日新聞でも紹介されていた[文献 2]と知った。また、山形大学の広報誌にも、かなり詳しい紹介がある[文献 3]。

 文献
  1. K. Kikegawa, R. Kuhara, J. Kwon, M. Sakamoto, R. Tsuchiya, N. Nagatani and Y. Nonomura, "Physical origin of a complicated tactile sensation: 'shittori feel'." Roy. Soc. Open Sci. Vol. 6, 190039. http://dx.doi.org/10.1098/rsos.190039
  2. 「しっとり感の正体は? 水分量影響せず、山形大解明」, 朝日新聞デジタル(有料会員限定記事)(2019年9月28日). https://www.asahi.com/articles/ASM955ST6M95UZHB00J.html
  3. 「オリジナル摩擦評価装置を 開発し、『しっとり感 』 の メカニズムを解明」, 山形大学広報誌『みどり樹』(Yamagata University Semiannual Magazine Midori-gi), Vol. 76, p. 8 (2019). https://www.yamagata-u.ac.jp/jp/files/7115/6982/8800/mid76p.pdf; 同じ記事は『山大に集うひととつながるウェブマガジン ひととひと』2019.11.30号にも掲載. https://www.yamagata-u.ac.jp/jp/hitotohito/research/20191130/

——————————
 「人気ブログランキング」へ一票を!