2019年10月30日水曜日

N・T 氏へのメール -4-:物理学会誌への投稿文など (Email Messages to N. T. -4-: Contributions to "Butsuri" etc.)

[The main text of this post is in Japanese only.]


わが家の庭のシュウメイギクの花の数がさらに増えた。2019 年 10 月 19 日撮影。
Many more flowers of Japanese anemone bloomed in my yard; taken on October 19, 2019.

N・T 氏へのメール -4-:物理学会誌への投稿文など

2019 年 10 月 3 日
N・T さん

 「忘れられた論文」を送っていただき、ありがとうございました。Chambers–斯波–福山理論が忘れられていたことを考究されたご論文ですが、論文引用一般について専門の異なる研究者たちにも教えられるところの多いお話と拝察しました。

 私が定年退職後に物理学会誌声欄に投稿したのは、「鏡の謎について」(2007) と「物理学書の英語,英語の物理学書」(2013) の2編ですが、ご覧いただいたかどうかを覚えていません。もしもご興味があればお送りします。

 小学校 6 年生の時に描いた寺の一部の絵は、私のブログの「幌尻岳」の一つ前にある記事(https://ideaisaac2.blogspot.com/2019/08/n-letter-to-n.html)でご覧になったもので、郷里・金沢の天徳院という寺の鐘楼堂です。鐘楼堂だったということが分からなくて、この夏、郷里へ墓参に行ったついでに天徳院を訪れて調べて来たことを高校時代の友人に手紙で書き送り、その手紙を記事にした次第です。

 古いものの保存といえば、私の絵については小学校 2、3 年生の頃からのものが部分的に残っています。私の小学校入学は金沢より北の小さな市、七尾で、3 年生だった終戦前年に父が死亡して、母の両親のいた大連へ移り、戦後引き揚げて金沢に戻りました。これらの引越しに耐えて残ったものです。それらを紹介した記事を
  https://ideaisaac2.blogspot.com/search/label/drawings%20in%20my%20childhood
にまとめてあります(上記の天徳院の絵はダブって登場します。最下部に「前の投稿」の文字が出ますが、13件ですべてで、「前の投稿」はありません)。

 その中の「幼少年時代の絵 12:最近のスケッチを添えて」と題する記事の末尾とその記事への「後日の注記」に、「私と同じ職場にしばらくいた、私より十数歳も若い低温物理学の教授」として、貴殿が「イーゼルペイント」の名をご存知だったということで登場されます(いま振り返ってざっと眺めるまで忘れていました)。注記にある私の記憶に間違いがありましたらご教示下さい。「断捨離」といって、不要なものを捨てることが勧められていますが、自分が書いたり描いたりしたものは、やたらに「断捨離」しない方がよいと思います。

 T・T


2019 年 10 月 4 日
N・T さん

 「物理学書の英語,英語の物理学書」を添付します。ご想像の通り、この後半(§3)には「科学啓蒙書を英文で読む」に似た、専門書を英文で読む勧めを書いています。前半(§2)の初めには八木浩輔先生らが Cambridge University Press から出版をされた際の編集者のアドバイスに疑問を呈していますが、その疑問提示がよかったかどうかには、いささか自信がありません。

 K 先生といえば、私が K 先生に電話をした話を府大のグラウンドをご一緒に歩きながらお伝えしたのが、貴殿と親しくなったきっかけではなかったでしょうか。その記念すべき事象に関連する「音読のすすめ」のコピーを持っていなかったので、今日、J-STAGE サイトからダウンロードし、再読しました。同じ欄の私の文よりも短い中に、有用な情報がより多く詰まっていると思いました。K 先生に電話したのは、「音読のすすめ」の文献欄中にあった Dirac の本を買ったところ、小さい本にも関わらず、ずいぶん高価だったので、書店の間違いではないかと思い、間違いだろうと主張する根拠が K 先生から得られないかと考えてのことでした。K 先生は図書館にあったのを読んだので、その本の値段は分からないと言われ、高価な本をお勧めする結果になりご迷惑をおかけしましたと、丁重なお言葉もいただきました。——貴殿にお話ししただけで、どこにも書いたことがなく、忘れかけていたエピソードで、ここに初めて文にした次第です。

 日本物理学会誌の論文も CiNii ではなく、J-STAGE から入手できるように作業中なのかと思われます。同サイトの同誌の巻号一覧のページ
  https://www.jstage.jst.go.jp/browse/butsuri/62/0/_contents/-char/ja
を見ると、巻数は全部並べてありますが、各巻中の号数はまだごく部分的にしかありません。

 英語辞典での「非人情」の説明案ということですが、漱石の非人情に関する考えを探るエッセイが未完のままで、まだ、そこまで考察が及びません。

 貴殿の一つ前のメールに A・L 氏の名がありましたが、私は在任中の最終年度にウクライナのハリコフ大学へごく短期間招かれることになり、氏からウクライナのことを若干教えて貰いました。クリミヤ地方でできるワイン(名を忘れました)が美味しいという情報も多いに役立ちました。あらかじめ、そのワインについて聞いているということを先方(教授は英語ができなくて、助手とのやりとりでした)にメールで伝えたところ、到着初夜から、そのワインを存分にご馳走になりました。L 氏はいまどうしていますか。

 とりあえず、いただいたメールに関連のことを記しました。

 T・T

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