2011年8月23日火曜日

二つの美術館へのバス旅行 2 (The Bus Trip to Two Museums of Art -2-)


Abstract: The second museum we visited on August 20 was Nagoya City Art Museum. There, we saw the show "Rembrandt: The Quest for Chiaroscuro." In cooperation with the Rembrandt House Museum in Amsterdam, this exhibition presents 93 of the artist’s prints and 11 of his paintings to illustrate his fascination with and dedication to light and shadow. I especially enjoyed looking at "Minerva in her study," "Hendrickje Stoffels," "Artist in his studio," etc. (The main text is in Japanese only.)

 さる20日のバス旅行で訪れた二つ目の美術館、名古屋市美術館では「レンブラント:光の探求/闇の誘惑」展を見た。レンブラント・ファン・レイン(1606-1669)は、オランダ絵画史の頂点に立つ巨匠といわれ、17世紀オランダにおける随一の肖像画家、宗教画家であっただけでなく、版画家として、西洋美術の歴史を通じても最高の作家の一人に数え上げられている。この展覧会は、レンブラントが極めた明暗表現のすばらしさを伝えるように企画されたということである。オランダのレンブラントハイスの協力のもとに、アムステルダム国立美術館、ルーヴル美術館、ボストン美術館などが所蔵する世界中の重要な作品によって構成され、93点の版画と11点の油彩画を含む、総数117点が展示されている。(以上の記述には、同展のホームページとそこにリンクされているウェブサイトを参考にした。)

 特に目を引く作品は、上掲のちらしに利用されている「書斎のミネルヴァ」のほか、レンブラントの事実上の後妻の肖像画「ヘンドリッキェ・ストッフェルス」、画面中央に斜め前方向きに大きく描かれたイーゼルの前に若い画家の立つ「アトリエの画家」、それに版画の「石の手摺りにもたれる自画像」、「病人たちを癒すキリスト(百グルデン版画)」、「3本の木」などであった。ミネルヴァはパラス・アテナとも呼ばれ、戦いの女神であるが、叡智と戦略に優れていることから知恵の女神ともなり、技芸や学問の庇護者としても知られることになったという。私は知恵の女神としてのみ知っていたので、繊細な感じの女神像を頭に描いていた。しかし、レンブラントが描いたミネルヴァは、丸い目を大きく見開いた豊かな顔立ちで、私が抱いていたイメージとは異なっていた。

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