2005年6月4日土曜日

金沢駅の新構造物 (The New Structure of JR Kanazawa Station)


 6月2日、小学校の同級会に出席のため金沢行きの列車に乗った。ちょうどその日の朝日新聞に、北陸新幹線富山・金沢間着工の記事があり、金沢駅東口に7年間と172億円をかけて今春完成した、ガラス張りの巨大屋根を備えた「もてなしドーム」の航空写真が掲載されていた。ドームには鼓を模した高さ13.5メートル幅24メートルの木造の「鼓門」(写真)がある。全体の構造は市民の間では必ずしも好評を得ていないようである。私も建設途中では、感心しなかったのだが、でき上がったのを見ると、まんざらでもないと思った。

I took a train to Kanazawa to attend the reunion of our Elementary School class on June 2. The Asahi-shimbun of that day just carried an article about the start of constructing the new JR line for bullet trains between Toyama and Kanazawa. The article included an air photo of the huge glass dome, "Motenashi (Welcome) Dome," at the East Entrance of the Kanazawa Station completed this spring by spending seven years and 17.2 billion yens.

The dome has a wooden gate (13.5 m high and 24 m wide; see the above photo) symbolizing traditional Japanese instruments called tsuzumi (hand drums). It is named Tsuzumi-mon ("mon" means gate). The whole structure does not seem popular among all the citizens of Kanazawa. During construction I thought it not so good, either. Looking at it as completed, however, I felt it not so bad after all.

[以下、最初の掲載サイトでのコメント欄から転記]

ヨハン 06/04/2005
 大衆の税金を無駄に使ってほしくないとの思いと、一部の地方建設業界への還元や地域へもたらされる経済効果等、公金の使われ方は本当に難しいです。東京の都市博中止が本当に正しかったかどうか今でも疑問が残ります。浮いた資金で都民に何が還元されたか等々。政治は結果論の世界なのかもしれませんね。ところで Ted さんのブログは英文訳つきなので私の妻(一応外国人)も一緒に拝見させていただき理解出来るのでうれしいです。

Ted 06/04/2005
You're right. Construction of the Hokuriku-Shinkansen line and new station buildings for it would bring general public both merits and demerits, and the latter might not be small.
Where does your wife come from?

ヨハン 06/05/2005
 北陸のみならず、新幹線の駅と言う言葉に躍ってしまう在来線沿いの地域も多々あります。目新しさに惹かれてしまうのは日本人気質なのでしょうか。恥ずかしながら、my wife は資本無き資本主義国と呼ばれて久しい国の出身です。(次回は英文でコメント?してみようかと迷うところですけど…)

Ted 06/06/2005
Capitalism country without capital? Does your wife come from our next neighbor country? Whichever country it may be, it's wonderful that you have an international family.

Y 06/04/2005
 すっかり見慣れた金沢駅ですが…本当にお金のある都市だと思うのですが(金沢の建設業界の力が大きいのですか? 財源をよく知らないもので)。文化都市と言われるような都市は、一つ一つの文化的建造物を建てるたびに「どのような文化性を形づくっていくか」という観点から検証されねばならないだろうと思っています。郷土性を出すのはもちろんなのですが、都市文化としての統一性がないと、目新しさだけでは、対外的にも都市全体の評価の向上にはたやすくつながらないでしょう。
 私の大学時代まで、長く大工事中であった JR 京都駅も、建設途中までは「古都・京都というスタイルを守れていない」との批判が多かったようですが、地元民としても、世界から人々を迎える立場から見ても、非常に良いアイデアと完成度を得ていると今では思います。
 金沢駅のバスターミナルなど、バスの整備がよくなされている点には感心しています。駅前の石川県立音楽堂も、実に多彩な演奏会が開催されていて、ホールの構想の良さは京都コンサートホールより、斬新であってはるかにすぐれているように思うので、うらやましいです。

Ted 06/05/2005
 私も財源は知りませんが、新幹線関連整備事業の一環として、国庫からの補助が相当出ているのではないでしょうか。
 鼓は金沢で盛んな能楽を象徴し、郷土性を出すものとして、また、ガラスのドームは駅周辺の高層ホテル群の現代性とマッチするように作られているようです。建築中は、巨大な木製の門がグロテスクに見えましたが、大きな松の木々も前に植えられて完成した後は、周囲と比較的溶け合ってきたように思われます。

四方館 06/05/2005
 なかなかの偉容ですね。このドームはまだ建設中? プロ野球やサッカーの開催が可能な規模?

Ted 06/05/2005
 ドームは完成していますが、この写真は、「鼓門」(「もてなし」はドーム全体の名称でした。訂正します)の構造がよく見えるように近くから撮り、さらに明度を明るい方へ修正しましたので、ガラス屋根の見え方が少なく、また写った部分も白っぽくなって、はっきりしなくなっています。駅ビルとその前の広場を覆うもので、球技などをする空間はありませんが、全体の規模は球技場に匹敵するかと思います。

四方館 06/05/2005
 ハイハイ、成程、駅ビル全体をドーム状で設計したという訳ですか。

Ted 06/05/2005
 以前からある普通の四角い駅ビルをドームが覆っているので、そのあたりは無駄なような気もします。

ポンタ 08/04/2005
 ドームは駅ビルを覆っているのではないですよ。駅ビルの手前、駅東広場の中央部分にある歩行者空間の上を覆っています。

COMMENT:
08/04/2005
 ポンタさん、間違いのご指摘ありがとうございました。あまり大きいので勘違いしました。朝日新聞石川版のウエブサイトの記事を見たところ、「東広場を覆う」とありました。ただし、奥へ行って、中央部分にある歩行者空間よりも左右に拡がっているようですね。

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