M・Y 君から "Ted's Coffeehouse 2" 2013 年 1 月分への感想を 2013 年 2 月 16 日付けで貰った。同君の了承を得て、ここに紹介する。
1. 映画『レ・ミゼラブル』
ユーゴーはレ・ミゼラブル第四部第一章「歴史」の数ページで「1831 年と 1832 年という、7 月革命に直結する 2 年間は、歴史上最も特異な、最もきわだった時期である。…中略…このめざましい時期は、かなり限定されており、現在ではその主要な輪郭をとらえることができる。これからそれをやってみることにしよう。…中略…7 月革命が過ぎて二十ヶ月しかたたないうちに、せっぱつまった威嚇的な姿で、1832 年がはじまった」(佐藤朔訳 新潮文庫から引用)と語り、せっぱつまった威嚇的状況にいたる歴史的事実や主要人物の評価について熱意をもって自説を展開したのです。
そして、第十章 1832 年 6 月 5 日 で民衆の蜂起を小説に登場させ、2 節「問題の本質」で「暴動と反乱があり、それは二つの怒りである。ときには反乱は復活である。1832 年の運動は、急激に爆発し、悲壮に消滅したが、そこには多くの偉大さがあり、それを暴動としかみとめない人びとでも、尊敬の気持なしにはそれについて語れないほどである。…中略…物語に入る前に、最後にもう一言だけ言っておきたい。次に物語る事実は、歴史家が時間と余白がないので、ときどきおろそかにする、劇的な生きた現実に属するものである。けれども私は、そこにこそ人間の生命と鼓動と戦慄があると主張したい。細かな事実はいわば大事件の枝葉であり、歴史の遠いところで見えなくなっている。…中略…本当の事柄を描こう。1832 年 6 月 5 日と 6 日の一面だけを、その一挿話だけを、たしかに最も知られていないことだけを、示したいと思う。そしてあの民衆の恐ろしい冒険の真の姿を、読者が垣間見るようにしたいと思う」(同上から引用)と述べています。
筆者は「私のように革命[に関わる歴史]に注目するのは、少数派ではないでしょうか」と述べていますが、革命に関わる歴史に注目することは、まさにユーゴーの意図したところでしょう。また、筆者のこの気持は、憲法9条の会での若々しさと情熱を注いだ積極的な活動に結びついているものと思われます。
このミュージカル映画『レ・ミゼラブル』は世界 43 ヵ国、21 ヵ国語で上演され、各国の劇場観客動員数記録を塗り替えるとともに、27 年間という驚異的ロングランと 6 千万人を超える動員数を達成した伝説の大ヒット舞台ミュージカルの映画版だということです。ご夫妻で素晴らしいミュージカルを楽しまれたことと思います。
2. 冬には冬の美1~9
「この時季にウォーキングの道すがら見つける花といえば、サザンカぐらいのもので、ブログに掲載できるような写真を撮る機会に恵まれない。しかし、冬には冬なりの美もあろうかと、相変わらずカメラ持参でウォーキングに出かけている。そのような気持で撮った写真を、少し古いものから順次紹介することにする」として掲載された、年暮れの日暮れ時の空(第 1 回)、雲間から射し出る太陽光線「レンブラント光」(第 3 回)、薄明の三日月と薄明光線「天使のはしご」(第 7 回)、小雪ちらつく朝まだ明けぬ西空の満月(第 9 回)などの気象現象や、鈴の宮公園の冬景色(第 2 回)、新緑、紅葉のころは色美しいというウォーキングの経路中の八田荘公園の枝ばかりで透けて見える冬の美しい風景(第 5 回)、同じく経路中の何度も写真をとってみたい鈴の宮公園団地内の小径(第 6 回)などの風景に冬なりの美しさを見いだされ、写真をまとめられていることに、ゆとりある生活を感じます。
1. 映画『レ・ミゼラブル』
一昨日、妻と…中略…2012 年のイギリスのミュージカル映画『レ・ミゼラブル』を見に行った。たまたま昨日、フェイスブックの友人が韓国の The Hankyoreh 紙の日本語版オンライ記事「レ・ミゼラブル熱病に罹った韓国社会…:興行成功の秘訣は 'ヒューマニズム'」を紹介して、「ご覧になって感動を覚えられた方、どこに共感されましたか?」との質問を記していた。上記のように述べられている映画『レ・ミゼラブル』の論評を興味深く拝見しました。私は高校時代に映画レ・ミゼラブルを見ました。昔のことで、これを見たときには強く印象に残りましたが、今では記憶が薄れていますので、インターネットで確認しました。やはり映画レ・ミゼラブル三部作(一部ジャン・バルジャン、二部コゼットの恋、三部青年マリウス。1933年、フランス映画)とありました。それから30年後に5分冊からなる文庫本を買い読み始めましたが、その長さと登場人物の多さと関係の複雑さ、物語の詳しさに根負けして最後まで読んでいませんでした。これを機会に飛ばし読みしました。
The Hankyoreh 紙の記事は、韓国人が『レ・ミゼラブル』に熱狂する理由について、歴史・文学・音楽の各専門家の意見を聞いている。…中略…私も The Hankyoreh 紙が紹介している三つの因子のいずれによっても、見てよかったという印象を受けたが、最も関心を持ったのは歴史であった。『レ・ミゼラブル』といえば、子ども向けに書き直されたものを幼い頃に読み、冒頭のエピソードが記憶にあっただけである。そして、フランス革命の後になお貧困と不平等が広がっていたことや、それをヴィクトル・ユーゴーが『レ・ミゼラブル』の中で取り上げていたことを、不勉強にして知らなかったので、目を開かされた思いをしたのである。フェイスブックの友人の問いには、次のように答えた。私は昨日、『レ・ミゼラブル』を見たところです。チェ教授は1848年の「6月蜂起」…中略…に触れていますが、『レ・ミゼラブル』で描写されているのは、これに似た1832年の June Rebellion です。どちらも、1830年の、いわゆるフランス革命後に、民衆の不満がつのる状況がくり返されていたことを示すものですが…。June Rebellion も政府によって弾圧されてしまいますが、最終の場面で、いずれは民衆が勝利するという希望を抱かせるような歌と映像が続いたことに私は共感しました。
日本の多くの人の関心も、[イ・ヒョンシク名誉教授が指摘し、記事の題名にも取り上げられているように、]許しや愛といったヒューマニズムに向うかと思います。私のように革命[に関わる歴史]に注目するのは、少数派ではないでしょうか。」
ユーゴーはレ・ミゼラブル第四部第一章「歴史」の数ページで「1831 年と 1832 年という、7 月革命に直結する 2 年間は、歴史上最も特異な、最もきわだった時期である。…中略…このめざましい時期は、かなり限定されており、現在ではその主要な輪郭をとらえることができる。これからそれをやってみることにしよう。…中略…7 月革命が過ぎて二十ヶ月しかたたないうちに、せっぱつまった威嚇的な姿で、1832 年がはじまった」(佐藤朔訳 新潮文庫から引用)と語り、せっぱつまった威嚇的状況にいたる歴史的事実や主要人物の評価について熱意をもって自説を展開したのです。
そして、第十章 1832 年 6 月 5 日 で民衆の蜂起を小説に登場させ、2 節「問題の本質」で「暴動と反乱があり、それは二つの怒りである。ときには反乱は復活である。1832 年の運動は、急激に爆発し、悲壮に消滅したが、そこには多くの偉大さがあり、それを暴動としかみとめない人びとでも、尊敬の気持なしにはそれについて語れないほどである。…中略…物語に入る前に、最後にもう一言だけ言っておきたい。次に物語る事実は、歴史家が時間と余白がないので、ときどきおろそかにする、劇的な生きた現実に属するものである。けれども私は、そこにこそ人間の生命と鼓動と戦慄があると主張したい。細かな事実はいわば大事件の枝葉であり、歴史の遠いところで見えなくなっている。…中略…本当の事柄を描こう。1832 年 6 月 5 日と 6 日の一面だけを、その一挿話だけを、たしかに最も知られていないことだけを、示したいと思う。そしてあの民衆の恐ろしい冒険の真の姿を、読者が垣間見るようにしたいと思う」(同上から引用)と述べています。
筆者は「私のように革命[に関わる歴史]に注目するのは、少数派ではないでしょうか」と述べていますが、革命に関わる歴史に注目することは、まさにユーゴーの意図したところでしょう。また、筆者のこの気持は、憲法9条の会での若々しさと情熱を注いだ積極的な活動に結びついているものと思われます。
このミュージカル映画『レ・ミゼラブル』は世界 43 ヵ国、21 ヵ国語で上演され、各国の劇場観客動員数記録を塗り替えるとともに、27 年間という驚異的ロングランと 6 千万人を超える動員数を達成した伝説の大ヒット舞台ミュージカルの映画版だということです。ご夫妻で素晴らしいミュージカルを楽しまれたことと思います。
2. 冬には冬の美1~9
「この時季にウォーキングの道すがら見つける花といえば、サザンカぐらいのもので、ブログに掲載できるような写真を撮る機会に恵まれない。しかし、冬には冬なりの美もあろうかと、相変わらずカメラ持参でウォーキングに出かけている。そのような気持で撮った写真を、少し古いものから順次紹介することにする」として掲載された、年暮れの日暮れ時の空(第 1 回)、雲間から射し出る太陽光線「レンブラント光」(第 3 回)、薄明の三日月と薄明光線「天使のはしご」(第 7 回)、小雪ちらつく朝まだ明けぬ西空の満月(第 9 回)などの気象現象や、鈴の宮公園の冬景色(第 2 回)、新緑、紅葉のころは色美しいというウォーキングの経路中の八田荘公園の枝ばかりで透けて見える冬の美しい風景(第 5 回)、同じく経路中の何度も写真をとってみたい鈴の宮公園団地内の小径(第 6 回)などの風景に冬なりの美しさを見いだされ、写真をまとめられていることに、ゆとりある生活を感じます。
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