[In Japanese only]
M・Y 君から "Ted's Coffeehouse 2" 2011年3月分への感想を2011年4月27日付けで貰った。同君の了承を得て、ここに紹介する。青色の文字をクリックすると、言及されている記事が別ウインドウに開く。
『學士會報』第887号に「大人の文学エッセー:事実と虚構についての一考察」(日本エッセイスト・クラブ会長の村尾清一氏著)という文がある。…(中略)…ブログに書くものは一種のエッセーであり、何年間もほとんど毎日、曲がりなりにもブログを書き続けている私にとって、これは大いに参考になる文である。…(中略)…私の感想も交えながら(すなわちエッセー風に)紹介したい。
と内容を説明し、
さて、エッセーについてこれだけ学ばせて貰った私の、明日からのブログの出来栄えはいかがなものだろうか。
と結んでいます。筆者のブログはタイムリーで、事実を偏らずに説明し、独自の見解を述べており、「東北地方太平洋沖地震」から福島原発事故関連まで(4月の「福島原発の事故に関して望むこと」を含めて)の東北大震災シリーズは秀逸です。
2. 東北大震災関連記事
「原発事故の人災因子 1」「同 2」では、福島原発の事故について、メディアには「危機に対して国民が一致して立ち向かおう」という雰囲気があるが、国民はその言葉に惑わされて、責任の所在が曖昧になることを許してはならないとし、福島第一原発事故相当のものを予見していた日本共産党・吉井英勝衆院議員による2005〜07年の国会質問などを挙げ、いち早く人災要因を指摘しています。
その後、朝日新聞が3月31日付けで、「全電源喪失 米、30年前にシナリオ 福島第一と同型系 日本は想定せず復旧頼み」と題する記事を掲載しました。また、同紙4月7日付け科学欄は「原発の専門家らが『総力結集』を提言」と題し、原子力利用を推進してきた専門家(元原子力安全委員会長ら16名)が政府に求める提言を発表し、元委員長の松浦さんが、「謝って謝れる問題ではない。この事態を避けることに失敗した人間として、考えを突き詰めなかった点で社会に対して申し訳ない」と述べた記事を掲載しています。[引用者注記:専門家らの提言はこちらで読めます。]
『チェルノブイリ:百万人の犠牲者』の記事は、、最近出版された本「チェルノブイリ:大惨事の環境と人々へのその後の影響」を取り上げたアメリカの TV 番組、司会者カール・グロスマンとこの本の寄稿者・編集者の一人、ジャネット・シェルマン博士の対談ビデオは、一見の価値があると勧めています。
チェルノブイリの事故については、IAEA と WHO が2005年9月5日に "Chernobyl: The True Scale of Accident" をプレスリリースしており、チェルノブイリの事故による死者数は4千人と出しています。これに対して、シェルマン博士は、死者数は100万人(公開された医学データに基づき、事故が起きた1986年から2004年までに98万5千人が亡くなったとする)で、事故後の3年間、ソ連政府は情報の隠蔽を続け、一般に真実を知らせまいとデータの収集もしなかったこと、被害の及んだ範囲、被害の内容、放射線障害、環境問題などを論じ、また、この本は権威ある NY 科学アカデミーが発行したと話しています。
この本については、Utne Reader 社の senior editor, Keith Geotzman が2010年5月4日付けの同社 Blog 記事 "Chernobyl Death Toll: 4,000 or 1 Million?" で概略次のようなことを記しています。
New York Academy of Science (NYAS) により、チェルノブイリ事故24周年記念日に、この本は発行された。それから6日後に、NYAS は online で「この本は、2007年に出版され、翻訳判が2009年11月に online 公開された報告 (1) に基づくものである。NYAS は科学的問題点について議論する公開のフォ-ラムを準備する責任を有すると信ずるが、このようなフォーラムを開催することによって立法行為に影響を与える意図はない」との声明を発信した。真実はどのへんにあるか? IAEA の4千人か、この本の百万人か。
最近の朝日新聞の社説は、専門家の間には、汚染地の広大さから数十万人の死者が出るとの見方があると記しています。[引用者注:Keith Geotzman の記事を紹介している部分については、引用者 Ted が元の記事をチェックして、修正を加えました(文献 [1] の記述とも)。]
"Chernobyl: Consequences of the Catastrophe for People and the Environment," Annals of the New York Academy of Sciences Vol. 1181, authored by Alexey V. Yablokov of the Russian Academy of Sciences, Alexey V. Nesterenko of the Institute of Radiation Safety (Belarus), and the late Vassily B. Nesterenko, former director of the Belarussian Nuclear Center, with a foreword by the Chairman of the Ukranian National Commission on Radiation Protection, Dimitro M. Grodzinsky, 327 pp., published online (November 2009).
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