2018年11月6日火曜日

J・M 君へ、読書のことなど 1 (To J. M.: On Reading etc. -1-)

[The main text of this post is in Japanese only.]


紅葉が進行中の堺市鳳南町ひごい公園のナンキンハゼ。2018 年 11 月 6 日撮影。
Chinese tallow tree whose leaves are becoming autumn colors; taken at Higoi Park, Ōtoriminami-machi, Sakai, on November 6, 2018.

J・M 君へ、読書のことなど 1

2018 年 10 月 21 日

J・M 君

 ご丁寧なメールを頂き、恐縮です。貴君には、遠路わざわざ[美交会展を]ご来観[の上]、お土産までいただき、誠にありがとうございました。私からこそ、お礼メールを早く差し上げるべきところ、何かと時間を取られて(言い訳にはなりませんが、次に記すようなことです)、返信の形となってしまいました。

 まず、[...略...]。次いで、マックのシステムソフトの更新[(OS 10.14 Mojave へ)]をしました。これがなかなか長時間を要する仕事でした。そして、昨土曜日の朝、NHK 総合テレビで見た番組『チコちゃんに叱られる!』の中に、私が共同研究者たちと心理学関係の専門誌に[2 回にわたって]投稿したことのある問題、「鏡の謎」が取り上げられました。私としては一言いっておきたく、ブログにそのことを書き、今日の午前中にもその手直しをしました([こちら]でご覧になれます)。——というような次第です。

 T・K 君からの[われわれの鼎談に関する]返信については、貴君のメールにあった「しばらくは無理」という解釈でよいでしょうが、「しばらく」といっても、今年中ということになろうかと思います。正確を期するため、以下に彼のメールを引用しておきます。

 [...引用部分を略... ]

 先日お聞きした、円仁の日記を読んでいらっしゃるとの話は、とても興味深く、復習のため、「円仁 日記」でインターネット検索をしました。その結果、貴君がお読みの本はこれかな、と思われる書名が見つかりました。『入唐求法巡礼行記 12』(平凡社、東洋文庫;1970、1985)でしょうか。ライシャワーによる紹介書の和訳『円仁 唐代中国への旅』(講談社学術文庫、1999)も見つかりました。

 私も、読んでいる本の題名を忘れていて、申し上げられませんでした。日系アメリカ人の理論物理学者ミチオ・カク氏の本の題名は、私の読んでいる英語版では "Visions" ですが、和訳書では 21 世紀の科学という意味で、『サイエンス 21』となっています(内容の一部は 21 世紀よりはるか以後にも及んでいますが)。1 日に 1 ページ読んで教養を身につける本は、"The Intellectual Devotional: Revive Your Mind, Complete Your Education, and Roam Confidently with the Cultured Class" という難しい、副題を含めるととても長い、題名です。和訳書では、『1 日 1 ページ、読むだけで身につく世界の教養 365』となっています(実際には、7 の倍数の日数、364 日で終わりです)。()内に記しましたように、和訳書の題名は、何かとひっかかりを感じるところがあります。本文も和訳で読むと、誤訳ではないかと思うところにしばしば気づきそうで、原書で読めそうな本は、出来るだけ和訳書では読まないようにしています。

 貴家のご旧宅に昔の雰囲気が残っていたり、O 学園 90 年史にご祖父様、ご両親様に触れた記事があったりしたとは、素晴らしいですね。

 奥様にくれぐれもよろしくお伝えください。妻からもよろしくと申しています。

 T・T


 注:[ ]内は、J・M 君宛のメールをここへ転載するにあたっての変更であり、本の題名へのリンクも転載にあたっての追加である。なお、このメールを書いた時には忘れていたが、ミチオ・カクの本の原題は "How Science Will Revolutionize the 21st Century" という副題を含んでいる(副題を忘れていたのには、ハードカバーで買ったので、読んでいるいまは外して本箱に入れてあるダストカバーに非常に小さい文字で書いてある、ということも原因となっている)。したがって、邦訳書の題名『サイエンス 21』は決して原題から飛躍したものではなかったが、原題の "Visions" に込められた思いが失われたという点での不満は残る。

 (2018 年 11 月 7 日一部修正。)

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