サザンカ サザンカ 咲いたみち
たき火だ たき火だ 落ち葉たき
あたろうか あたろうよ
霜焼けおててが もうかゆい
上の歌詞は巽聖歌(たつみ せいか、1905−1973)が作り、渡辺茂が曲をつけている「たきび」の二番だが、サザンカの花を見ると、その一行目だけがふと思い出される。写真は、近くの地蔵堂脇に咲いていた八重のサザンカ。2010年1月10日に写した。
ふと思い出す歌の一部といえば、「勝って来るぞと 勇ましく 誓つて故郷(くに)を 出たからは」というのがある。私がごく幼い頃、小学校2年生くらいだった6歳上の兄がこの歌を歌いながら炬燵の周りを歩くと、私はそれにつき従って行進していたと、母から聞いたことがある。インターネットで調べると、この歌は1937年9月に出来た「日中戦争時代の軍歌第1号『露営の歌』」とある [1]。母がいっていた年代とよく一致する。まさにその頃からの、いま憲法9条を守りたいと切に思っている私の、軍国主義にまみれた持続的記憶なのである。この歌の五番の最後は「東洋平和の ためならば なんの命が 惜しからう」となっている。侵略戦争を「東洋平和のため」といいくるめた軍国思想、恐るべし。
文献
田村譲, 「軍歌」, ウェブサイト「たむたむ(多夢・太夢)ページ」.
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