補遺 2
前回記したハイデルベルクの聖霊教会にある原爆関連のステンドグラス窓「物理学の窓 (Physik-Fenster)」について、ドイツ語のウェブサイトを調べたところ、次のことが分かった。この窓はヨハネス・シュライター (Johannes Schreiter) が設計し、1984年に製作された。他に一連の窓が設計されたが、進歩的過ぎるとみなす人たちとの論争があり、それは1986年に終結したものの、これ以外の窓は作られなかった [1]。一連の窓は「物理学の窓」を含めて六つ設計されており、それらの設計写真が詳しい説明つきで [2] に掲載されている。設計されながら作られなかった五つの窓は「医学の窓」「生物学の窓」「音楽の窓」「哲学と文学の窓」「祝福と主の祈りの窓」である。
文献 [2] の説明によれば、「物理学の窓」の上部には、原爆の惨禍を連想させるような、新約聖書の「ペテロの第二の手紙」第3章10の言葉「しかし、主の日は盗人のように襲って来る。その日には、天は大音響をたてて消え去り、天体は焼けくずれ、地とその上に造り出されたものも、みな焼きつくされるであろう」が記されている。それに続いて、旧約聖書の「イザヤ書」第54章10の「(山は移り、丘は動いても、)わがいつくしみはあなたから移ることなく、平安を与えるわが契約は動くことがない と あなたをあわれまれる主は言われる」という、救いの言葉が記されているのである(聖書の和訳は [3] による)。――地球を破滅させる原爆使用の惨禍からの救いをもたらす主とは、核兵器廃絶をめざす世界中の人々の強い連帯とその広がりでなければならないだろう。――
ロルヒハウゼンの街。
旅の9日目、ライン河古城渓谷クルーズの途中、バッハラッハの街とシュターレック城を撮影したのとほぼ同時刻に撮ったライン河右岸の街(上の写真)の名前が分からなくて、掲載を省略していたが、インターネットでふと、ロルヒハウゼン (Lorchhausen [4]) と分かった。
(補遺は明日もう1回記す予定。)
文献
"Heiliggeistkirche (Heidelberg)," Wikipedia: Die freie Enzyklopädie (15. November 2009 um 20:37 Uhr).
"Gemeindehaus: Ausstellungen," Web site 'EGS Marburg' (2008).
『聖書』(日本聖書協会, 1955).
"Lorchhausen," Wikipedia: Die freie Enzyklopädie (13. November 2009 um 18:50 Uhr).
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