補遺 1
前回、旅の10日目夕刻の「さよならカクテルパーティ」の写真を出し、添乗員さんたちへの謝辞を述べたところで、旅行記は一応終了の形となったが、書きもらしたことなどを少し加えておきたい。
ハイデルベルク城から見た聖霊教会。
ハイデルベルクの聖霊教会(Heiliggeistkirche、上の写真)には、赤い色で広島に落とされた原爆の悲劇を表し、その悲劇の年月日とアインシュタインの質量とエネルギーの等価を示す有名な方程式 E=mc2 を記して、科学が使い方を誤れば悪にもなることへの反省を込めたステンドグラスがある旨、現地ガイドさんから説明があった。内部の見学は希望者が自由時間に、ということだったので、妻と私は解散後まずそのステンドグラスを見ようと、ハウプト通りをまっしぐらに聖霊教会まで戻った。そして、入り口の重い扉を押し開けて中へ入ったが、中には前面と左右にガラス扉があり、それらには鍵がかかっていて、それ以上中へは行けなかった。向って右のガラス扉から、見たいステンドグラスの下端をわずかに覗くことが出来ただけだった。
あとで、同行のUさん夫妻から、私たちよりあとの時間に行ったところ、ガラス戸は開いていて、中まで入って見ることが出来たと聞いた。Uさん夫妻はそれほどの見ものでもないようにいわれたが、核兵器廃絶を切に願う私としては、見損ねたことをまことに残念に思ったのだった。「ハイデルベルク 聖霊教会 原爆」のキーワードでグーグル検索をすると、そのステンドグラスの写真を掲載している何人かの人たちのウェブページが出て来る。クリックして拡大し最も大きく見ることの出来るのは [1] に掲載のものかと思われる。説明文としては [2] にある次のものが比較的詳しい(引用にあたり著者・オフィスダンケの許可を得た)。文中「左手」とあるのは、「右手」が正しいかと思う。私もよく右と左を書き間違えるのだが。
聖霊教会内部に入ったすぐ左手の窓は、燃えるような赤のステンドグラスで、印象的な窓がある。これは、大学の学部を象徴するようなデザインで窓を飾ろうというアイデアがあり、試みにひとつ作られた。「物理学の窓」といい、聖書の引用と、広島に原爆投下された悲劇の日付が刻まれている。赤いのは、愛でなく暴力を表すという。
(補遺は明日も続く。)
文献
「聖霊教会 (Heiliggeistkirche)」, ウェブサイト『ただいま実験中! from ロマンチック街道』(つるっぺ, 2007).
「(8) 聖霊教会」, ウェブサイト『カッチイのドイツ旅行案内』(Office-Danke, 2009).
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