船室の壁面に掛かっていた絵。
旅の9日目、11月25日のライン河古城渓谷クルーズが終わった夕刻、船室のベッド頭部側の壁面に掛かっていた、いささかユーモラスな水彩画と、その周辺をスケッチした(上のイメージ)。絵にあるサインは外人名のようだったが、モデルたちは日本人らしくも見える。船のパンフレットにある客室の写真にもこれによく似た絵が写っているところを見ると、どの部屋にも同じ画家の絵が掛けられているのかも知れない。
旅の10日目の11月26日、朝7時30分に船はアンデルナッハを出港し、ケルンへ向かう。朝食後、9時から、日本茶と和菓子のティータイムがあり、ゆったりとクルーズを楽しむ。この間に、眼前をゆるやかに流れて行く風景を船室からスケッチしたのが下の2枚である。
アンデルナッハからケルンへのライン河畔の眺め 1。
アンデルナッハからケルンへのライン河畔の眺め 2。
1枚目は、朝食後間もなくで、まだ日が高くなかった時間のものである。船の進行方向は絵の右側で、中ほどの二軒の家は、右側に見え始めたばかりのときに、スケッチブック中の、風景が流れ去る方向へ移動した位置へ描いた。したがって、実際には屋根の傾斜面の上下の端が川岸にほぼ平行であるような向きに建てられているのであるが、向かって左の壁面が見える状態になっている。他方、続いて描き足した右端の家は、それらの二軒と同じ向きに立っていたのだが、眼前左寄りへ通り過ぎたところを見て描いたので、逆に、向って右の壁面が見える状態になった。よくいえば、船の進行ないしは時間の流れを取り込んだ絵であるが、悪くいえば、実景をごまかして描いたものである。
2枚目のスケッチのときには、かなり日が高くなっていた。船はやはり進行中で、かなり離れて立っていた家々を寄せ集め、その間の家々を省略するなどの修飾をしている。今回の旅でのスケッチは、ここまでに掲載した11枚で全部である。観光地での自由時間にも立ち止まって描くには、気温が低過ぎたのが残念だった。
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