瑞龍寺の山門(国宝)。建立は1645年。1746年に火災で焼失。現在の建物は1820年竣工。当時としては珍しく、和算によって設計されている。
瑞龍寺の仏殿。近世工匠の中でも一流の域に達した名工の一人、山上善右衛門嘉広が最も心血を注いだ力作の一つで、総ケヤキ造り。屋根は鉛板で葺かれている。これはほかに全国でも金沢城石川門に例があるだけである。本尊として釈迦、文殊、普賢をまつる。(写真説明は瑞龍寺のリーフレットを参考にした。)
さる7月12日、妻と恒例の金沢での墓参に出かけた翌日、足を延ばして氷見の親戚を訪れた。私は氷見へ5年前に一人で行っているが、妻と一緒に行くのは16年ぶりである。氷見市といっても郊外の浜辺に近い宇波という町に住むY君(亡き従兄の長男)が、車で高岡まで迎えに来て、午前中は観光案内をしてくれた。
まず訪れたのはJR高岡駅にほど近い瑞龍寺 [1]。高岡城を築城した加賀二代藩主前田利長の菩提をとむらうため、三代藩主利常が建立した寺である。利長の五十回忌の1663年まで約二十年の歳月をかけて造営されたという。1997年に山門、仏殿、法堂が国宝に指定された。中心に総門、山門、仏殿、法堂を一直線に配列し、左右に禅堂と大庫裏をおき、四周を回廊でつないだ左右対称の構成になっている。案内ボランティアの人たちが詳しく興味深い説明をしていた。たとえば、回廊の窓の閾には水抜きの穴が作られている、また、壁と土間の間にも湿気抜きのわずかな隙間が設けてある、など。
続いて射水市の海王丸パーク [2] を訪れたが、あいにく定休日で、帆を張った姿も内部も見ることが出来なかったばかりか、急に激しい雨が降り出し、ずぶぬれになりながら駆け足で車へ戻った。
(つづく)
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