2009年12月9日水曜日

ライン河、マイン河の船旅(11) (Cruise on the Rhine and Main 11)

セレナーで号で航行するヨーロッパの大河。
ニッコウトラベル社配布の地図から引用。
(クリックすると拡大イメージが出る。)

 旅行記もほぼ半ばに達した。ここでもう一度地図を掲載する。今回の地図には、船で次々にたどった河の名称が区分けして示されている。旅の2日目に乗船したパッサウ(ドイツのオーストリアとの国境近く)から、3日目に観光したレーゲンスブルクの少し西までがドナウ河上流域である。そこから4日目に訪れたニュルンベルク、そして5日目に観光したバンベルクまではマイン・ドナウ運河を航行したのである。

 今回の旅をするまで、私はドナウ河がライン河とつながっているとは知らなかった。ドナウ河はドイツ南部バーデン=ヴュルテンベルク州の森林地帯、シュヴァルツヴァルト(黒い森)を出て、おおむね東から南東方向に流れ、東欧各国を含む10カ国を通って黒海に注いでいる。他方、ライン河はスイスアルプスのトマーゼ湖を出て、ドイツ国内をほぼ北北西に流れ、オランダへ入り、ロッテルダム付近で北海に注いでいる。この二つの河は、ライン河に注ぐマイン河上流でマイン・ドナウ運河によって結ばれ、北海と黒海の間の水運を可能にしているのである。運河の完成は1992年という、比較的最近のことである。

 運河では船が何度も水門を通る。前方の門扉が閉まっている状態で門内へ入り、後方の門扉を閉め、水を門内へ注入または門内から排出する。こうして、門内の水面の高さを前方の門扉の先と同じくして、標高差のあるところを進むのである。話には聞いていたが、その様子が船の前後のカメラで船室内のテレビに映し出されているところや、船室のガラス戸越しに実際に見ることが出来たのは興味深かった。船のテレビカメラは高感度で、夜景もかなり明るく写った。セレナーデ II 号は水門の幅にほとんど一杯になるほどの大きさに造られているので、ガラス戸を開ければ(水門内では禁じられているが)水門の岸壁に軽く手が届くほどの隙間しかない。そこへしずしずと入って行ったあと、水量を変えながら、ゆっくり上昇あるいは下降するのである。

 旅の5日目、11月21日の午後、船はバンベルクを出て、いよいよマイン河を下る。船室から船の左手に流れる光景をスケッチをしたのが下のイメージである。このときは、流れ去る光景を先にスケッチしたときよりも慣れて、というより、ごまかし方に気づいて、より詳細(であるかのよう)に描くことが出来た。その下の写真1枚目は、同じく左岸に見えた住宅地の風景である。小高い斜面に沿っていろいろな色彩の屋根の家々が連なっているところに、私が幼少時に住んだ大連の街に似た風情があり、懐かしさを感じた。2枚目の写真は、船の右手に見えた雑木林とその水面上の陰をデッキで撮影したものである。

マイン河上流左岸の光景。

マイン河上流左岸の住宅地。

マイン河上流右岸の雑木林。

 この午後の日程は「ゆったりクルーズ」となっており、船室で時差ボケを直す昼寝の時間もとれた。午後5時から3階ラウンジで、簡単な「ドイツ語講座」があった。講師は総料理長の Michael Zorn さん。Guten morgen(お早うございます)、Danke schön(ありがとうございます)、Was kostet das?(いくらですか)などの他に、手洗いでは男性用が Herren の H、女性用が Damen の D で表示されている場合のあることを習った。NT社の女性駐在員さんが、「エッチな男性、ダメな女性」と覚えるとよいとの説明を加えた。

2 件のコメント:

  1. ありがとう以外の言葉はスウェーデン語とわりと似ているような感じがします。スウェーデン語だと「おはよう」は"God morgon."「いくらですか」は"Vad kostar det?"です。
    私もライン川とドナウ川が繋がっているというのをこちらを読むまで知りませんでした。

    船でゆっくり旅をするなんて素敵です。私達は最近は子連れだということもありますが、移動をできるだけ早くということばかりで、ゆったり時間を使うことを忘れがちです。

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  2.  スウェーデン語の「ありがとう」は何といいますか。以前、Suzu-pon さんに習いましたっけ?
     ゆっくりした旅は老後の楽しみにとっておいて下さい。

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