2005年8月6日土曜日

ベルリンの至宝展 (Masterpieces of the Museum Island, Berlin)


【Read in English.】

 イメージは「温室にて」(エドゥワール・マネ)の絵はがきと展覧会ちらし中の写真からの、私の模写(「マネの真似」というダジャレが成り立つ)である。模写の婦人の顔は、原画よりも若く見え、私は下手でも自分の描いた方を好む。

 先週の金曜日、わが家の前で下水工事のあとの最終的道路補修工事が行われ、妻と私は騒音とコールタールの匂いに耐えられなかった。ちょうど、神戸市立博物館で開催中の「ベルリンの至宝展」の券が2枚あったので、それを見に出かけた。

 この展覧会は「日本におけるドイツ年 2005/2006」を祝って行われる主な文化的行事の一つである。出品している「博物館島」とは、ベルリンの中心に位置する建物の複合体で、1999年に世界遺産に登録されている [1]。複合体を構成する建物は、旧博物館、新博物館、旧国立美術館、ボーデ博物館、ベルガモン博物館の五つであり、復興計画が進行中で、2015年に完成の予定となっている。

 展覧会では、多くのドイツ国外初出品のものを含む、約150点の選ばれた美術作品が展示され、世界的文化遺産の場所の将来像の精髄を伝えている。先史時代・古代から近代にいたるまでの作品を一度に見ることができる。私が特に好んだものを少しだけ挙げれば、「祭壇の浮彫:太陽神アテンとアクエンアテン王の家族(新王国時代、前1345年頃)」「クレオパトラ7世頭部(前40年頃)」「ヴィーナス(サンドロ・ボッティチェリ、1485年頃)」「温室にて(エドゥワール・マネ、1878~1879年)」である。

 「クレオパトラ7世頭部」の前では、大学のフランス語文法コースで習ったブレーズ・パスカルの言葉を思い出した:"Si le nez de Cléopâtre avait été plus court, toute la face de la terre eût été changée. (クレオパトラの鼻がもっと低かったなら、地球の全表面は変わっていたであろう)"

文 献

  1. Museumsinsel (Museum Island), Berlin (UNESCO World Heritage Web site).

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