2005年1月8日土曜日

「一つ、図書館における態度の改善!」

 高校時代の交換日記から、友人 Sam の分を引用する。Sam と私は、中学校は同じだったが、高校では、それぞれの居住地に近い二水高校と菫台高校に別れた。中学と高校の学区は奇妙に交錯していたのである。

高校時代の交換日記から

(Sam)

1952 年 1 月 8 日(火)雪

 ショート・ホームルーム時のあと、大掃除をし、9 時半から第 1 体育館で始業式を行う。校長が今学期の指針として、「一つ」「一つ」と箇条を設けられたので、「軍人勅諭」を思い出し、思わず不謹慎の笑いを発した。三つ目に「図書館における態度の改善」といわれたのには、外部の誰かが聞いていたら恥ずかしいことだと思った。こういうことを今学期の指針の一つに入れなければならないとは、悲しいことだ。これについて、校長は「アメリカでは、道徳教育とか生活訓練とかは家庭や教会の仕事であり、ハイスクールは、もっぱら進学と就職に力を注いでいるが、日本では…」という話もされた。
 短縮授業で午前中に 3 限、午後に 2 限がある。社会の時間に座席変更を行おうとしたが、なかなかまとまらなくて、もう少しで先生がかんしゃくを起こすところだった。ぼくが「左から3列と 4 列の間を y 軸にし、前から 4 行と 5 行の間を x 軸として、第 1 と第 3、第 2 と第 4 象限をそのまま入れ替えたら」という意見を出したら、どうやらそれに多数が賛成してくれて、変更ができた。


コメント(最初の掲載サイトから若干編集して転載)

テディ 01/09/2005 13:01
その当時の校長先生は「ひとおつ、軍人は忠節を尽すを本分とすへし!…」の軍人勅諭のリズム?(私は本とか映画でしか知らないですよ…)が体の中から抜けていなかったのでしょうか。
 最近学校での道徳教育が云々されていますが、学校で教わることは所詮子供たちにとっては押し付けと受け取られるでしょう。やはり一番大切なのは家庭と地域による教育なのでは? しかし、その親たちが道徳皆無の状態である昨今では難しい話ですけどね。

Ted 01/09/2005 15:11
 「軍人勅諭」をよくご存知ですね。私たちは勅諭5項目のそれぞれに付属している文まで暗記させられましたが、いまは、テディさんが書かれたところぐらいしか覚えていません。当時の校長先生の体からは、当然抜けていなかったでしょう。
 おっしゃる通り、道徳教育には家庭と地域の役割が大切と思います。

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