2005年1月30日日曜日

そらごとの多き世なり

高校時代の交換日記から。

(Ted)

1952 年 1 月 30 日(水)曇り一時雨

 体操は、バスケットボールを使って、毎時間同じことの繰り返し(パス、ドリブル、ランニングパス、ランニングシュート)。不平の声も出ているが、これでたくさんだ。
 I・S 先生[英語]は、徒然草の「とにもかくにも、そらごとの多き世なり。たゞ常にある、めづらしからぬことのまゝに心得たらむ、よろづ違ふべからず」というところを習わなくても、「そらごと」としか思えない話をされる。この小柄な先生の頭脳には何がつまっているのだろうと考えさせられた。
 S・T 先生[国語]は時間の後半に、霊魂不滅がどうとかの話から二百三高地だのと、筒音の聞こえるような話に入って行かれた。それで、アルバイト(その授業以外のことをこそこそとやることを、先生はこう呼ばれる)をしてもよいだろうと思い、TJ 君に「次の単語の中の文字を取り出して、出来るだけ単語を作れ。immediately」と書いた紙片を渡した。ところが、彼は ill、in などと、i で始まるもの、m で始まるもの、e で、d で、… と、第 2 字以下へは immediately の中にない字もくっつけて、initials ゲームのなり損ねのようなことをしていた。
 Y・S 先生[解析 I]が出て来られた。

(Sam)

 保健体育はきょうから跳び箱も加わる。長い間しなかったので、始めは出来そうもないと思ったが、二回ばかりするうちに、完全にとまではいかないが、一応出来るようになる。
 √(x2 - 1) > |x| を解こうとするのだが、「左辺より右辺の絶対値が小であるから、平方しても不等号の向きは変わらない」というのは正しいかね。


(Ted) それは理由にならない。「両辺ともに正だから」が、正しい理由だ。

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