高校時代の交換日記から
(Ted)
1952年8月15日(金)晴れ
「夏空に輝く星」は、自分でも意外な結末になった。
「何処を見てるの?」ときいた宏子の問いに、
「あなたを見てるのです」とは、どうしても書けなかった。
『「Vega?」と彼女がいった。』という最後の文章を書いたときに、ラジオの放送劇「野分」で「つぶやくように」ということばが出たので、それをそのまま挿入してみた。へき頭で主人公の稔がつぶやき、最後でもまた、つぶやくのはどうかとも思われるが、単純に「いった」とするよりは、この方が場面にふさわしいかも知れない。――「小声でいった」と直そうか。[1]
引用時の注
「夏空に輝く星」はここをクリックしてご覧になれる。最後は「小声でいった」になっている。「ウエブ版への序文」にある M 君とは、交換日記の相手の Sam のことである。
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